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M・クーチャー騒動を、どう見る?【舩越園子コラム】

「ブーイング」と言えば、人々が不満や落胆の意を込めて一斉に「ブーーー!」とやるもの。だが、マット・クーチャー(米国)に対して投げかけられる「ク〜〜〜(チ)!」は彼が好プレーを披露したときに人々が親しみを込めて送る彼専用の声援だ。クーチャーが米ツアーきってのナイスガイであることを知っているからこそ、人々は長年、そうやって彼を応援してきた。
「マヤコバ・ゴルフ・クラシック」を制し笑顔のマット・クーチャー
しかし、先週の「ジェネシス・オープン」でクーチャーに向けられたのは、いつもの「ク〜〜〜(チ)!」ではなく「チーーープ!」だった。それはクーチャーがローカル・キャディに支払った謝礼が「チープ=安い」という批判や揶揄の声。その場に居合わせた人、見聞きした人は、果たしてどんな気持ちを抱いたのかが気になる。
コトの次第をざっと振り返ると、昨年11月に「マヤコバ・ゴルフ・クラシック」を制したクーチャーは、129万6000ドル(現在のレートで約1億4256万円)の優勝賞金を手に入れた。だが、「現地メキシコで雇ったローカル・キャディに払ったのは、たった3000ドル」という内容を元米ツアー選手のトム・ギリス(米国)が今年1月に突然ツイートし、騒動になった。
クーチャーは「お互いの元々の取り決め以上の5000ドルを支払った。自分に非はない」と主張。しかしSNS上では「キャディへの謝礼は優勝賞金の10%が通例。5000ドルはあまりにも少ない」と批判が続出した。ついにはローカル・キャディ本人が米メディアの取材に応え、5万ドルを求めているが、はぐらかされたと語り、騒動はさらに大きくなった。
そこでクーチャーはジェネシス・オープン開幕前にあらためて声明を出し、「サンキューの気持ちを込めて5000ドルを払った」と詳細を伝えたが、「1日200ドルで働く人にとって1週間5000ドルは超ビッグ」という言葉が火に油を注ぎ、騒動は激化した。
SNS上でもコース上でも人々から野次を浴びせられたクーチャーは、大会2日目の夜にさらなる声明を出し、キャディに合計5万ドルを支払うこと、迷惑をかけた大会に寄付をすることなどを伝えた上で、「言葉の選び方が軽率だった。取り決めは取り決めだと考えた自分が頑固だった。もっと早くこうするべきだった」と謝罪した。
レギュラー・キャディだったら1000万円以上のはずの謝礼が、ローカル・キャディには50万円前後。確かに後者は「とても安い」金額である。だが、選手とキャディの取り決めは本来は個人契約で、その内容は公に明かされるべきものではない。とりわけ第三者が介入すべき話ではない。
その点に対し、ある米メディアは「クーチャーはトッププレーヤーゆえ、普通の選手とはワケが違う」と書いていた。一種の有名税という意味だった。
そして、コトの経緯をたまたま知り得た元選手のギリスがそれをツイッターで明かし、SNS上で物議を醸した結果、ローカル・キャディの懐が「正当に潤った」「民意がコトを動かした」と捉える向きが米ゴルフ界には多く見られる様子である。
その通り、トッププレーヤーたちの言動は社会に影響を与えるからこそ、彼らには責任がある。そしてローカル・キャディへの謝礼が約50万円から約500万円に増えたこと、クーチャーがそうしようと思い直したことは、最終的には良い結末と言えるのかもしれない。
だが、すっきりしないことがある。いきなりツイートするのではなく、まずクーチャー本人に打診するなど別の方法があったのではないかという疑問は、どうしても拭えない。
ギリスは「『ソーシャルメディアはとてもパワフルなツールだ』とスマイルの絵文字入りでツイートしていた。そう、SNSはとてもパワフル。あっという間にコトを動かし、何かを大きく変える力を持っている。今年から施行となった新ルールに対しても、SNS上で広がった選手たちの声が、その解釈や裁定の仕方をすでに変え、コトが動いている。
しかし、クーチャーにいつもとは全く異なる「チーーープ!」の野次が浴びせられた状況に、やるせなさや物悲しさを感じたのは、私だけではないはずだ。
「これまでの長い間の僕が、本当の僕であることを、どうか理解してほしい」
クーチャーのこの言葉が痛いほど胸に響く。「人間、誰にもあやまちをおかすことはある」と、親友のザック・ジョンソン(米国)やクーチャーのレギュラー・キャディらが彼を必死に擁護し、人々に許しを乞うている。
これからもクーチャーが「ク〜〜〜(チ)!」と温かい声援で迎えられる日々が、どうか戻ってきてほしい。
文・舩越園子(ゴルフジャーナリスト)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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