2019年の活躍が期待される“新星”のスイングを、日本でもわずかの米国のレッスンプロ資格TPI(Titleist Performance Institute)レベル3取得者で、現在河本結らのコーチを務める目澤秀憲氏が解説。今回は、昨季の賞金ランキングで53位となり、2019年シーズンの前半戦出場権を獲得した安田彩乃。
アマチュア必見 努力で生まれた安田彩乃の美スイング【連続写真】
昨季はステップ・アップ・ツアーの「静ヒルズレディース 森ビルカップ」で優勝。レギュラーツアーでも「マスターズGCレディース」で3位に入るなど、約2125万円を稼ぎ出した安田。賞金シード入りまであと一歩まで迫り、今後のさらなる活躍を予感させるシーズンとなった。そんな新星のスイングを見て目澤氏が最初に目を止めたのが、ダウンスイング時の上半身。
「安田選手のスイングで特筆すべきは、ダウンスイングの時にしっかりと胸が正面を向いた形で残っているという点ですね」
写真を見るとトップの切り返しからインパクトに至るまで、体が開くことなく、左サイドにきっちりとカベを作りながら軸回転が行われているのが分かる。さらに切り返しの時から、胸は前方を向き続けているものの、腰は飛球線方向にしっかりと回転。これを目澤氏は「上と下の分離ができている」と表現し、「ハイドローを打つためのスイングをしていますね」と評した。
「非常にナチュラルでオーソドックスなスイング」という安田のフォームは、アマチュアの参考になるポイントも多いと目澤氏は言う。ではどこが意識するポイントなのか?
「アマチュアの方を見ると、ダウンスイング時に腰を左に切ろうとして、一緒に上半身も動いてしまう人が多いです。安田選手のように、しっかりと胸は前を向いたままインパクトに向かうと、パワーもたまると同時に、左へのひっかけなどのミスが減ると思います」
寝る前のパター練習や、アプローチ向上のための素振りをする音を聞かなかった日はないという話を、安田の母親から聞いているという目澤氏。ひたむきにゴルフに向き合うその姿勢にも目を細めている。この日々の努力が、大きな結果につながる日も近いのかもしれない。
解説・目澤秀憲(めざわ・ひでのり)/1991年2月17日生まれ、東京都出身。日大ゴルフ部出身で、卒業後に米国へゴルフ留学。そこで米国のレッスンプロ資格TPI(Titleist Performance Institute)Golf junior レベル3を取得した。現在は「エースゴルフクラブ」でレッスン活動をするかたわら、河本結らを指導するプロコーチとしても活躍する。
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