<ダイキンオーキッドレディス 事前情報◇6日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6514ヤード・パー72>
あす開幕の「ダイキンオーキッドレディス」から始まる国内女子ツアーだが、2019年はゴルフの新ルールが施行さる年。海外男子ツアーでは、有名選手たちが早速罰則を受けていることが話題となっているが、国内女子ツアーでも開幕からしばらくは“混乱”が起こるかもしれない。
開幕戦から女子プロのドレスアップを接写【写真館】
ギャラリーが違反とひと目でわかる代表的なものは『ドロップの方法』。従来は肩の高さからドロップしていたが、新ルールでは“ヒザの高さ”から真下にドロップしなければならない。ルールをうまく使うことが仕事のプロ。間違えるわけがない、とはいかず、世界ゴルフ選手権「WGC-メキシコ選手権」では、リッキー・ファウラー(米国)が肩の高さからボールをドロップしたとして、1罰打のペナルティを受けており、国内女子ツアーでも十分にあり得るといってよさそうだ(打つ前に間違いに気づき再ドロップすれば無罰)。
2つ目は「キャディがプレーヤーの後方に立つことの制限」。プレーヤーがスタンス(アドレスする際の足の位置を決める)を取り始めてから、そのキャディが後方に立つことが禁止され、パッティンググリーン以外ではプレーヤーがこの規則に違反してスタンスをとった場合、そのスタンスを解いたとしても罰を免れることはできないと定められたが、海外ツアーで問題が噴出した影響で、先日R&AとUSGAが解釈をあらためて発表。こちらは一度スタンスをほどいた上でキャディが後方から移動すれば、罰にはならないとしている。
ロープの外からでは一見わからないが、先週の「ザ・ホンダ・クラシック」ではアレックス・チェイカ(ドイツ)が失格処分となった“プレー中に使用していたグリーンを読むための用具(グリーンマップ、ヤーデージブックなど)の規程違い”も要注意だ。なお、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)ではローカルルールで距離測定器の使用を禁止している。
また、昨夏にプレーヤーズ委員会で“スロープレーについて意見”が協議されてきたが、今季から個人イエローカードを3枚受けた選手は、新人セミナーでのルール講義を自己負担で受講しなければならない。もし、それを受けられなければ、翌年の新人セミナー4日間を自己負担で受講しなければならない、となった。これはプレーヤーズ委員会の意見をもとに採用された形となっている。
ルールあってのスポーツというのは当然だが、複雑化するルールを簡潔にし、プレーのスピードアップを図るための改正に主眼が置かれている。旗竿を挿したままパッティングできるなど、プレーヤーにとって有利に働く変更も含まれているとはいえ、大幅に変更となったルール改正後初の公式大会。しばらくは選手のみならず、競技委員も忙しくなりそうだ。
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