「ダイキンオーキッドレディス」2日目に、1月1日に変更された新ルールに基づき失格となった濱田茉優だが、失格になった理由の訂正が9日(土)、日本女子プロゴルフ協会(以下LPGA)より発表された。なお失格であることには変わりはない。
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8日(金)の裁定では『誤球』(規則6.3c※)の失格となっていたが、『誤所からのプレーの重大な違反』(規則14.7b※)のため失格に訂正された。
昨日の発表では、濱田は11番ホールでセカンドショットを打ったが球が見つからず、元の場所に戻ろうとしたときにボールが発見された。ところがその時点ですでに捜索時間が3分以上経過しており、紛失球の扱いとしなければならないところ、そのボールを打ってしまい、結果的にこれが誤球となり、そのことがアテスト時に確認されて失格、となっていた。
だが、濱田に再度聴取したところ、見つかった球(この時点で紛失球扱い)をそのままプレーしたのではなく、ややこしいことに、その球が地面に食い込んでいた。昨年までは球が地面に食い込んでいた場合、フェアウェイのみ(芝が短く刈られた場所)拾い上げてドロップしプレーすることができたが、今年からこれがラフでも可能になったため、濱田はルールにのっとり(規則16.3※)、その球を拾い上げて無罰でドロップ。その後その球をプレーしたという(繰り返しになるが、この時点でその球はすでに紛失球であり、この球自体はプレーとはもはや関係ない球である)。
見つかった紛失球をそのままプレーすれば誤球となるが、この一連のドロップが話をややこしくした。捜索開始後3分以上が経過しているため、すでに紛失球扱い。2打目地点に戻ってドロップ、打ち直す必要があったものを、誤った場所(球が見つかった3打目地点)からプレー再開、つまりインプレーとなるドロップをしてプレーを再開したため、誤所からのプレーの重大な違反となった。『誤所からのプレーの重大な違反』も誤球と同じく、別のホールを始めるためのストロークを行う前に誤りを訂正しなかったため失格となった。
LPGAは「発表した後に、改めて状況を見直したところ発覚いたしました。大変失礼いたしました」とコメントしている。
■ゴルフ規則18.2a 球が紛失またはアウトオブバウンズとなる場合
(1)球が紛失となる場合。プレーヤー、またはそのキャディーが球を捜し始めてから3分以内に見つけることができなければ、紛失となる。
■ゴルフ規則【定義】誤所
プレーヤーが自分の球をプレーすることを規則が求めている、または認めている場所以外のコース上の全ての場所をいう。
■ゴルフ規則14.7b ストロークプレーで誤所からプレーした後にホールを終了する方法(抜粋)
(1)プレーヤーは誤所からプレーした球でホールのプレーを終わらせるのか、それとも正しい場所からプレーすることにより間違いを訂正するかを決めなければならない。
・重大な違反がある
プレーヤーは規則に基づいて正しい所からプレーした球でそのホールのプレーを終えることによりその誤りを訂正しなければならない。
プレーヤーが別のホールを始めるためのストロークを行う前に、またはそのラウンドの最終ホールでは、そのプレーヤーのスコアを提出する前にその誤りを訂正しなかった場合、そのプレーヤーは失格となる。
■ゴルフ規則6.3c 誤球(抜粋)
(1)誤球でストロークを行う。プレーヤーは誤球に対してストロークを行ってはならない。 プレーヤーは、正球をそれが止まっていた元の箇所からプレーすることによって、または規則に基づいて救済を受けることによって、規則に基づいてその誤りを訂正しなければならない。
プレーヤーが別のホールを始めるためにストロークを行う前に、またはラウンドの最終ホールでは、スコアカードを提出する前に誤りを訂正しなかった場合、プレーヤーは失格となる。
■ゴルフ規則16.3 地面に食い込んでいる球(抜粋)
16.3a 救済が認められる場合
(1)球はジェネラルエリアにくい込んでいなければならない。プレーヤーの球がジェネラルエリアにくい込んでいる場合にだけ規則16.3bに基づいて救済が認められる。
・球がジェネラルエリア以外の場所にくい込んでいる場合、この規則に基づく救済はない。
16.3b 地面にくい込んだ球の救済
プレーヤーの球がジェネラルエリアにくい込んで、規則16.3aに基づいて救済が認められる場合、そのプレーヤーは次の救済エリアに元の球か別の球をドロップすることにより罰なしの救済を受けることができる
・基点:球が地面にくい込んでいる場所の直後の箇所。
・基点から計測する救済エリアのサイズ:1クラブレングス。
※ジェネラルエリア(旧:スルーザグリーン)
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