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石川遼、米ツアー参戦後のスタッツに変化　昨年イーグル3コが意味するもの【記者の目】

昨年のバーディ数（イーグル含む）に応じて、全国の小学校に所属先のCASIO製電子辞書を贈呈する活動を行っている石川遼。29日（金）には栃木県真岡市の真岡小学校を訪れ、同小と同じ真岡市にある久下田小学校に44台ずつの電子辞書を贈った。
石川遼のキレッキレスイングを生み出しているのは…【連続写真で解析】
昨年のバーディ数は273（国内試合のみ）。イーグル数は3で合計276台の電子辞書を高知県、静岡県、そして今回の栃木県に寄贈。「大きな励みになる」と、石川自身もモチベーションとしている。
そんな石川の昨年の総バーディ数（海外開催の2試合含む）は298でツアー2位。1位の今平周吾は347でひとりだけ300を超えているが「今年は最低300を超えたい」と、石川もバーディにはこだわりを持って戦う構えだ。
そこで気になったのが、イーグル数。3コという数字を考えると少ない気がするのだが…。そんなわけで、過去の石川のイーグル数を見てみると、やはりこの数字、フル参戦をしたシーズンの中では1番少ない。ちなみに、プロ転向した2008年以降のイーグル数は下記の通り（※印は米ツアー主戦場の年）。
2018年：3　（出場23試合）
2017年：0　（出場7試合）※
2016年：2　（出場6試合）※
2015年：0　（出場7試合）※
2014年：1　（出場10試合）※
2013年：1　（出場4試合）※
2012年：7　（出場19試合）
2011年：10　（出場22試合）
2010年：9　（出場22試合）
2009年：15　（出場22試合）
2008年：7　（出場24試合）
石川が米ツアーに挑戦したのは13年。18年シーズンはそれ以降、初の国内ツアーフル参戦となったわけだが、明らかにイーグル数が減っている。賞金王に輝いた09年には15コ。国内ツアーに参戦していたデビュー年から5年間はいずれも高い数字だっただけに、なぜ？
米ツアーに挑戦したことが影響しているのか。石川にこの数字について聞いてみた。
「自分のゴルフはいかにバーディを獲っていくか。バーディが獲れるということは内容的にもいいということなので、バーディは自分のゴルフでも重要。イーグルが獲れていないことについては、昨年はあまりパー5で2オンすることがなかったですね」と、かつての攻めのスタイルが機能していなかったという。それでもパー5での2オン率は全体7位なのだが…。
「ドライバーとセカンドショット、ロングゲームの精度が去年は非常に悪かったなと、そこが直結しています。チップインの可能性は少ないので、いかにドライバーと2番アイアン、3番アイアン辺りでチャンスにつけるか。その回数を20回、30回とつくっていって、そこからイーグルに何個つなげていけるかということだと思います」
果敢に攻め、イーグルを決めてガッツポーズ。渡米前の石川に多く見られたミラクルシーンも最近では影を潜めている。そんな中でも、今季は手応えを感じているという。「ロングゲームに集中して、いい感じでできているので、もっとイーグルが増えることを期待しています」と、国内開幕前の調整は順調だ。
今年も行うこの電子辞書寄贈活動。「責任を感じる」というのは石川の偽らざる本音。バーディが増えれば増えるだけ、子ども達の笑顔も増えるが、イーグルが増えればファンの笑顔も増えるはず。「試合を戦う上ではイーグルとバーディは全然違うので、そこは自分としてはイーグルを獲れるならイーグルがほしい（笑）」。“イーグル奪取なら電子辞書の寄贈数がバーディの倍！”といったことになれば、攻撃的なイーグル量産が見られるかもしれないが、カシオさん、いかがでしょう？（文・高桑均）
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