<マスターズ 2日目◇12日◇オーガスタナショナルGC(米国ジョージア州)◇7475ヤード・パー72>
日本のアマチュアとしては、2012年松山英樹以来となる予選通過。金谷拓実(東北福祉大3年)がスコアを落としながらも、トータル3オーバーの57位タイ。上位50人と首位から10打差以内の予選通過枠の後者に引っかかり、薄氷の決勝ラウンド進出を決めた。
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「アドレナリンがすごく出ていた」という2日目はたびたびグリーンオーバー。傾斜の多いグリーンで奥からのアプローチにも四苦八苦だった。前半だけで3ボギーを喫し、後半に入ると13番パー5でもグリーンオーバー。前日2オンを果たしたホールでもボギーをたたき、この時点で予選通過圏外のトータル5オーバーまで落とした。
「途中であきらめそうになったけど、やっぱり最後まであきらめちゃいけないという気持ちで踏ん張れていた」と、その後は粘りを見せて15番で前日に続くバーディを奪うと、16番では15mを沈めて大きくガッツポーズ。望みをつないだ。
目標とする上位進出は果たせないままだが、残り2日間で少しでも順位を上げてローエストアマを狙う。そのためにも3日目は重要な日となるが、2サムの同組で回るのは、07年覇者のザック・ジョンソン(米国)だ。飛距離は下位に低迷するが、安定感とマネジメントは抜群。15年には「全英オープン」にも勝利した。金谷にとっては、お手本のような存在のゴルフを間近で見る貴重な経験となる。
この日は予選通過がかかった18番で、2打目をショートして、アプローチを打とうとボールまでたどり着いた瞬間に雷雲接近のため中断となった。20分以上待たされたが、大事なアプローチを寄せてパーセーブ。メンタル面での強さも見せた。
残り2日間あるとはいえ、「優勝できるレベルではない。これを財産にしないと、僕はなんのためにここに来たのかな、と思う」と、気合を入れ直した。予選通過最下位からの浮上。アジア地区最強アマチュアとして、目標のアンダーパーフィニッシュに向けて、上昇あるのみだ。(文・高桑均)
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