<RBCヘリテイジ 最終日◇21日◇ハーバータウンGL(米国サウスカロライナ州)◇7099ヤード・パー71>
前年覇者として大会に臨んだ小平智は、最終日に1バーディ・6バーディ・2トリプルボギーの「82」。大きくスコアを落とし、トータル16オーバーの70位で4日間を終えた。
ドライバー巧者・小平智のスイングはアドレスに大きな特徴あり【連続写真】
全体のトップスタートを切ったこの日、その足取りが軽くなることはなかった。2番パー5こそバーディと上々の滑り出しだったが、「何も考えられなかった。どう立て直せばいいかも分からなくて」とそれ以降は苦しんだ。続く3番から前半だけで4ボギー。さらに後半は、13、16番で2つトリを叩くなど「43」。「恥ずかしい。ディフェンディングチャンピオンに恥じないゴルフをしたかったけど、ダメでした」。栄冠をつかんだ場所で、今年は失意を味わうことになった。
年始は予選落ちする試合が目立つなど、2019年は苦しい幕開けとなったが、「バルスパー選手権」以降はマッチプレーを除き3試合連続の決勝進出。「アプローチ、ショットの不安もなくなってきた。アイアンも自信ある」と調子が上向いていることは自身も感じるところ。そして好成績に向けたラストピースとして、小平は「ドライバー」を挙げた。
17年秋にエースドライバーを破損して以降、なかなか納得いくものに巡り合えず、ここまで試行錯誤を続けてきた。現在は「ドライバー以外は自信がある」という状況。これを打破するために、3週間の休みを取り「ドライバー探しの旅」に出ることを明言した。
気持ちを固めたのはマスターズだった。「たくさんの人が日本から応援にきてくれたのに、後悔のないゴルフができなかった。自分の100%の状態が見せられない」。そのマスターズでは3番ウッドをティショットで多用したが、「自分が得意とするドライバーを見に来てくれているのに…」という思いは消えなかった。それが問題解決への気持ちを強めることになった。
「このままズルズルとアメリカで過ごしていても仕方ない。後悔はしたくない。(昨年のRBCヘリテイジで)優勝してから、試合に出続けたけど、ドライバーを探す期間みたいなものが今は必要。自分に合う、すごいドライバーを持ってきます!」。ここから集中して、バッグに入るエースドライバーを探し出すつもりだ。「こんなスコアですいませんでした」。昨年、自身の未来を大きく変えた大会は、再び今後を左右する大会になりそうだ。
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