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女性や若者ギャラリーを増やすのが急務【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

観るスポーツとしてのゴルフの将来性。ギャラリー目線でツアーをながめた時、一番強く不安を感じたのはそのことだった。
盛り上がったパナソニックオープンレディース みなみちゃんのバンザイ【写真】
勝みなみが実力者の全美貞をプレーオフで破り、アマチュア時代も含めてツアー3勝目を挙げた「パナソニックオープンレディース」。平成から令和へと年号をまたいだ最大10連休まっただ中に開催された新規大会、第2ラウンドをギャラリーとして観戦し、改めて客層の高齢化を痛感した。
同行したのは、ゴルフを始めたばかりのアラフィフ女子C。昨年、このコラムでも書いた「日本オープン」でトーナメント観戦を初めて経験し「次は女子も見てみたい」といわれていたのが実現したかっこうだ。他にも観戦希望者はいたのだが、連休中に急に決まったとあって先約あり。残念ながらお預けとなった。
昨年10月の日本オープンからこの日までの間に、彼女はクラブを握り始めた。まだマイクラブはなく、練習だけ。それでも、3ホールだけだがコースにも出て「楽しい、気持ちいい」と、気持ちはゴルフへと向かっている。約7カ月の間に、ゴルフの様々な疑問にぶつかってもいる。そんなCとの観戦は、ゴルフの世界の外にいる人ならではの新鮮さにあふれていた。
こちらは長年、トーナメント取材を続けているが、仕事の現場であることがほとんどだ。ギャラリーバスを利用したり、人々の中に身を置いてその声に耳を傾けたりはしているつもりだったが、やはり完全にはそちらに立っていなかったことを思い知らされる。
まず、最寄りのJR鎌取駅からのギャラリーバスの列に並んでいる時点で、彼女はいった。「すごい。おじさまばっかり。私たち若い方だね〜」と笑うC。繰り返すが、我々はアラフィフ、もうすぐ四捨五入するともうひとつ上のステージ?に入ろうかというところだ。ゴルフのファン層には男性の割合が圧倒的に多く、年齢性も高いことは重々わかっているつもりだった。それでも、ギャラリーバスに乗ろうとする(関係者ではない)純然たるギャラリーだけにスポットライトを当てると、その傾向はさらに強いことが一目でわかる。若いギャラリー、女性ばかりのグループがいないわけではない。だが、極めて少ない。
その傾向は、コース到着後、トイレに向かってさらに裏付けられることになる。イマドキの仮設トイレは非常に清潔な上、便座除菌シートまで用意されている日本ならではの行き届いたサービス。点検のスタッフも頻繁に回っていた。女性にとって、トイレがきれいであることは、何をするにも必須条件だ。これができていないとそれだけでリピーターが減る可能性もあるほどだから、大切な気遣いだ。練習場と18番の近くでも待ち時間は少ないから数も十分。そう思った直後、男性トイレを見ると、こちらは長蛇の列。肉体構造上、男性の方が用を足すのにかかる時間は短く、一般的にトイレの順番待ちは女性が多いのが当たり前なことを考えると、男性ギャラリーが圧倒的に多いからこその状況だった。Cはこのことにもすぐに気が付き「なるほどね〜。やっぱりおじさまだらけなのね」と、苦笑した。
この日は、9番が“ザ・ギャラリーホール”となっており、松下賢治アナウンサーと東尾理子が“グリーンDJ”に、ゴルフタレントの黒田カントリークラブがプレゼンターとなって盛り上げていた。“初心者”には持ってこいのこのグリーンサイドに陣取り、アウトスタートを全組観戦。選手からのボールプレゼントが恒例になっていたが、黒田カントリークラブを経由してCはしっかり、澤田知佳のボールをもらい、どんな選手か興味を示していた。
その後は、最終組前後を見ながらぶらぶらとコースを歩く。選手の後方からボールの弾道を追ったり、グリーン側から歓声を送ったりしながらトーナメントを楽しんだ。再び、おじさまだらけのバスに揺られた帰り道、感想を聞くと「すっごく楽しかった。ひとりでフラッと来てもいいかも。広いゴルフ場で気持ちいいし、うろうろしても楽しい。ハマっちゃうかも」という笑顔の返事。だが、こうも付け加えた。「でも、最初は連れていってもらわないと来なかったなぁ。どうしたらいいかわからなかったもん」。他の人からも似たようなことをいわれたことがある。ハードルの高さは依然として残っている。ギャラリーバスなどが用意されていても、ゴルフ場は遠いという印象が強いのが一番のようだが、詳細な分析が必要だろう。
男女ツアーの比較については「男子の方が名前を知っている人がいた。女子は若い子が多くて華やかで、見ているだけで楽しい。ボールも男子ほど見えなくないしね。すごい追っかけみたいな人もいてびっくりした」とのこと。確かに、女子ツアーでは追っかけファンのグループが目立つ。
前回の日本オープンで重永亜斗夢にサインしてもらったハットをかぶり、今回は選手のオウンネームボールを手に入れたCは「また行きたい」といって笑った。生のツアーを体験したことで、今後はテレビ中継を見る機会も増えるかもしれない。こんな風に最初のハードルを越えれば、あとは楽しめるし、リピーターも増えるのではないだろうか。
いうまでもなく、必要なのは最初の高いハードルを越えてもらうための努力。プロスポーツの基本である興行としてゴルフツアーを考えるなら、それなしに未来はない。おじさまギャラリーももちろん大歓迎、いや、ツアーを支えてくれている存在だ。しかし、それだけに頼っていていはいけない。女性や若者、子供など、それ以外の客層をもっともっと増やさなければ、先細りする一方なのは目に見えている。客層に対する細かいリサーチをするのは大前提で、その上で対策を立てる。そんな当たり前のことが、ツアーとしてどこまでできているのか。
ゴルファーはもちろん、ゴルフをしない人、その家族にも興味を持ってもらうこと。そのためには、無料招待はもちろん、小中学校、スポーツクラブなど各コミュニティとの提携、他イベントとの共催など、様々な手法でとにかく一度足を運んでもらうための方法を具体化させる。「できないいいわけを考える」のではなく、あくまで前向きに、できる方向で進めていく。各大会に丸投げするのではなく、年間通してツアーでもっとしっかりした対策を立てなくてはならないことがわかる。
スポンサー依存ではなく、興行としてのツアーというプロスポーツの当たり前の形を考える時の将来ビジョン。3日間で1万5157人いたギャラリーの中のひとりとして痛切に感じたのは、それをよりハッキリした形で描き出す必要性だった。(文・小川淳子)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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