<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目◇10日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6560ヤード・パー72>
いまだ誰もなし得ていない国内女子のキャリアグランドスラム。「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」、「日本女子オープン」、「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の4つの公式戦を制するという偉勲に、テレサ・ルー(台湾)が手をかけようとしている。
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上記4つのうち、テレサがまだ勝っていないのは今週のサロンパスカップだけ。2015年に女子プロ選手権を制して以降、16年大会からこれまで3度偉業に挑戦してきたが、18位タイ、14位タイ、23位タイとそれなりの順位には入るものの優勝争いに絡めずにいた。だが、今年は予選ラウンドを終えて、首位と3打差のトータル3アンダー・7位タイ。頂点を狙える好位置につけている。
上位にいる要因はドライバーショット。フェアウェイをキープすることが大事なメジャーのセッティングで、この日テレサがフェアウェイをキャッチできなかったのは2回だけ。ドライビングディスタンスは5位と飛距離も出ている。「いいところに行ってくれたから、2打目は大体9番やPWなど短い番手。それでチャンスにつけられました」と、グリーンが乾き、風が強い難コンディションの午後スタートで「68」をたたき出した。
このドライバーショットは昨日のラウンド後に修正したもの。「リズムが速くなっていました。どうしても気合いが入りすぎて、ルーティンから速くなっていたんです。それを基礎練習で、ゆっくりにするように心がけました」。リズムの修正をするためには、意識して反復するしかない。何度もクラブを振って調整した。
今週キャディを務めている、夫の武山孝人さんの影響も大きい。「テンポ速いよ、スローダウンってハッキリ言ってくれるのが良いですね。けっこう良くできていると思いますよ」。遠慮することなく指摘してもらえることで、常に自分の状態を把握できた。
こうなると嫌でも期待してしまうが、「(キャリアグランドスラムは)最初は考えていましたが、優勝から結構遠ざかっているし、今の調子だとまだまだ。まずは、自分らしいゴルフをしたいと思います」と17年を最後にカップを掲げていないこともあり、控えめなコメント。それでも、常々「難しいコースが好き」と語るメジャーハンターだけに、最愛の人と共に果たす最高の偉業を期待せずにはいられない。(文・秋田義和)
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