<全米プロゴルフ選手権 初日◇16日◇ベスページ・ブラックコース(米国ニューヨーク州)◇7459ヤード・パー70>
初日の出だしは思うようにはいかなかった。4月の「マスターズ」で復活優勝を遂げ、メジャー連勝に期待がかかるタイガー・ウッズ(米国)は、1イーグル・3バーディ・3ボギー・2ダブルボギーと出入りの激しい内容で2オーバー「72」。51位タイと出遅れた。
タイガーのアイアンって20万円?【写真】
10番からスタートしたタイガーは、ティショットを右のラフに打ち込み、セカンドではレイアップを選択。グリーンまで残り85ヤードの地点までボールを運んだが、第3打はまさかのグリーンオーバー。奥からのアプローチも寄せきれず、スタートからダブルボギーを叩いてしまう。
11番からは着実にパーを重ね、15番パー4では5メートルのパットを沈めてバーディ。ひとつスコアを戻し勢いに乗るかに見えたが、17番パー3で再びダブルボギーを叩き、波に乗れない。
流れが変わり出したのは後半に入ってから。1番、2番と連続バーディを奪ってスコアを伸ばすと、4番パー5では2オンに成功し、イーグルを奪取。この時点で1アンダーまでスコアを戻してみせた。
しかし、この日の反撃はここまで。続く5番を3パットのボギーとすると、7番、8番で痛恨の連続ボギー。後半のプレーでひとつスコアを伸ばしたものの、首位のブルックス・ケプカ(米国)と9打差。「良いスタートを切ることができなかった」と肩を落とした。
「昨日は気分が良くなかったので、家で休むことにした。体調が良くなかった」と開幕前日は、コースに姿を見せなかったタイガー。今朝は体調が回復したと話したが、調整不足の感は否めない。
とはいえ、下を向いてばかりはいられない。「このコースはとてもタフな状況だ。ボギーは簡単に出るが、バーディを獲るのは難しい。その中で数少ないショートアイアンで打てるチャンスをものにできたことは良かった。明日からはコースの変化をしっかり見きわめて、フェアウェイにボールを置くことに重きをおいてプレーしていくことになるだろう」と、プランを話したタイガー。現在、予選通過も危ぶまれる位置ではあるが、2日目はスコアを伸ばして週末の優勝争いに加わりたい。(文・田辺直喜)
<ゴルフ情報ALBA.Net>