<全米女子オープン 事前情報◇28日◇CCオブ・チャールストン(米国サウスカロライナ州)◇6515ヤード・パー71>
2010年、10週にわたって世界ランキング1位に君臨した宮里藍。米国女子ツアーで通算9勝を挙げたが、「勝ちたい」と口にしていた「全米女子オープン」のタイトルを獲得することは叶わなかった。
鈴木愛が記念撮影しているお相手は?【大会写真】
2004年に大会初出場を果たし、トップ10入りは3度。大会自己ベストは2009年、11年の6位タイだ。大会制覇に最も近づいたのが11年。2日目に宮里美香がトータル5アンダーで単独首位に立ち、藍が1打差の2位につけた。
荒天によるサスペンデッドにより、決勝ラウンドの36ホールを日曜日に消化する異例の展開。第3ラウンドは「76」でスコアを落としたが、それでも首位と2打差の6位タイ。初のメジャー制覇に期待が高まったが、月曜日まで持ち越しとなった最終ラウンドではスコアを1つ落とし、6位タイのまま終戦。栄光をつかむことはなかったが、自信を深める大事な一戦となった全米女子オープンについて、宮里が語った。
年間で5つあるメジャー大会。その中における全米女子オープンの難しさについて「毎年コースのタイプが全然変わる。ラフの深さ、フェアウェイの広さ、グリーンの大きさ、芝質が米国の中でも州によって全然違います。それに、いきなり1週間だけいって全てに対応するのはムリだと思う」とサーキットトーナメントだからこその難易度を挙げた宮里。
そのような状況のなかで、スポット参戦の日本人選手が戦うにはどうすればいいのか。「もともと持っている自分のゴルフを、そのままぶつける方がチャンスは広がると思います。普段やらないことはやらずに、背伸びをしないこと。日本で戦っている流れで、どれだけ同じように戦えるかが重要になると思います」。変に海外仕様の“よそ行き”なゴルフをしないことがカギだという。
「私がアメリカでやっていても、USオープンはすごく特別で雰囲気も全く違う。(主催が)LPGAではなくUSGAの大会ですし、選手も毎週見ている顔ぶれとは異なるので雰囲気も変わります。セッティングも普段とは全然違う」と米ツアーを主戦場としていても決して簡単なものではない。
だからこそ、平常心が大事なのだ。「雰囲気にのまれず、いい意味での鈍感さも必要。今の若い子たちは、そういう部分が上手にできると思います。1週間であまり深いところまで考えず、自分のゴルフに徹することができれば上位にいけると思います」と日の丸を背負って戦う選手たちに期待を込めた。
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