<〜全英への道〜ミズノオープンatザ・ロイヤルGC 3日目◇1日◇ザ・ロイヤル ゴルフクラブ(茨城県)◇8016ヤード・パー72>
2107年に3勝を挙げながら、昨年は腰痛などの影響で1試合も出場のなかったチャン・キム(米国)が、初優勝を挙げた大会で優勝争いに名乗りを挙げた。3日目に「69」をマークし、トータル5アンダーの単独2位に浮上。池田勇太を1打差から追いかける。
全盛期のチャン・キム、スイングには飛ばしの要素が満載!【スイング連続】
「立ち上がりはあまりよくなく、耐えるゴルフだった」。この言葉通り、12番までは3バーディ・3ボギーと、スコアを伸ばせずにいた。しかし13番から4連続バーディ。「これで流れに乗れた」と、一気に順位を上げていった。
16、17年に2年連続でドライビングディスタンスの歴代最高記録を塗り替えた飛ばし屋は、この3日目を待ち望んだ。初日、2日目は7000ヤード台に設定されたコースだが、「自分としては早くティを後にしてほしかった。距離が伸びたことでチャンスは増える」と8016ヤードになった3日目に一気にチャージをかけた。「昨日までは警戒しなくてはいけなかったバンカーなどを越えることができたり、有利になる」。本領発揮の舞台は整ったというわけだ。
昨年は腰の治療のため、米国のアリゾナで1年間を治療にあてた。「2017年のようには戻らない。今シーズンも開幕から出ているけど、好不調の波は激しい」とまだ感覚は戻りきらない。
練習を始めたのも、1月の「SMBCシンガポールオープン」開幕の2週間前。「医者には多少のリスクはあるけど大丈夫と言われたが、自分が確信をもてるまではクラブを握らなかった」と、“急ピッチ”の調整は覚悟で治療・リハビリを優先させた。
だが「コースは違うけど、もちろん思い出の大会」と初優勝を挙げた時の感覚はしっかりと覚えている。「ここは誰でもいいスコアが出せると思う。アグレッシブに行きたい」。脅威のパワーで、最後まで復活優勝を狙って戦う。(文・間宮輝憲)
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