<全米女子オープン 最終日◇2日◇CCオブ・チャールストン(米国サウスカロライナ州)◇6515ヤード・パー71>
「全米女子オープン」最終日に日本を代表するショットメーカー二人の明暗が分かれた。67位タイと最下位付近からスタートした岡山絵里が「68」を叩きだしトータル5オーバーの39位タイでフィニッシュ。一方で成田美寿々は最終日も「75」と苦しみトータル9オーバーの62位タイで大会を終えた。
比嘉真美子と肩を組む成田美寿々【写真】
最低限といった表情でホールアウトした岡山は「一番いいプレーができました。ショットもパットも良かったし、バンカーとかアプローチでパーセーブもできた」。もっとスコアは伸ばせた。そこまでの出来だった。
変わったのはショットの精度。ここまでの3日間は「ショットを曲げたくなかったから、全然振れていなかった」と“置きにいって”しまっていた。それを開き直って振っていくと全く違った。「今日はスピードを出していって、アイアンもしっかり振っていったらちゃんとスピンもかかった。考えすぎだったんでしょうね」と持ち前の切れ味が復活。「予選通過して、それでまずOK。最終日ちゃんとアンダーパーで回れたので、もう言うことなしです」と合格点をつけてコースを後にした。
一方の成田は「毎年来ても通用しないなと思いますね」と曇った表情。「今日は全体的にはショット悪くなかったけれど、バーディチャンスという感じではなくてただグリーンに乗っているだけ。3パットを4回しているので。(カバーするのは)ショット力だと思う。少なくとももうちょっと付けられたら」と持ち味の攻撃的なゴルフは鳴りを潜めた。
「球を止める技術が必要」と成田は言う。その技術は日本では不要、とも。
「私より飛ばない選手でもアイアンが止められる。どうしてか分からない。クラブを上から下ろして打つ感じなんだけど、日本だと芝が立っているので、ボールのちょっと上に当たってしまう。そういうクラブの入れ方にチャレンジしたことはあるけど、言ってしまえば日本では必要ない。(日本では)払って打ったほうが芝が挟まない。こっちの選手は毎週色んな芝をやるから、そういった打ち方になるんだろうなと思う」
日本のシーズン序盤戦も影響しているという。「オフは高い球の練習をしていたけれど、春先は風が強くて要らなくなる。で得意な低い球を練習しようと毎年なってしまう。それでまた1年経ってしまう。難しいですね」。それでも負けず嫌いは、このまま黙っているわけではない。「、止められる球が欲しい。最悪9番くらいまでは止められるようにしたいですね。飛距離は一歩だけ近づいたと思います」。今年も世界最高峰の舞台で宿題をもらった。
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