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G・ウッドランドにメジャー初制覇をもたらしたもの【舩越園子コラム】

「全米オープン」を制し、35歳にしてメジャー初制覇を達成したゲーリー・ウッドランド(米国)の雄姿を眺めながら、思い出されたのは昨年の「ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン」の優勝会見で彼が流した涙だ。
G・ウッドランドの優勝セッティング!【写真】
2009年に米ツアー参戦を開始したウッドランドは2011年に初優勝、2013年に2勝目を挙げたが、その後は勝利から遠ざかっていた。昨年のフェニックス・オープン優勝は実に5年ぶりに挙げた通算3勝目だったが、そのとき彼は悲痛な表情をしていた。
「優勝から遠ざかった5年間は辛かったが、娘を失ってからの数カ月間はもっと辛かった」
2017年の春、愛妻が男女の双子を妊娠したが、この世に生を受けることができたのは男の子だけだった。その長男を腕に抱きながら優勝会見に臨んでいたウッドランドの頬に涙が何筋もつたって落ちた。だが、すぐさま彼は表情を引き締め、毅然とこう言ったのだ。
「今、こうして息子を抱きながら味わう勝利の味は格別だ」
あのときからウッドランドの心は強くなったのだと思う。彼の母親は「あの子には辛いことがいっぱいあったから、せめてゴルフではいいことがあってほしい」と言いながら、毎週のようにロープの外側を歩いていた。
そんな母親と私は何度も一緒に歩いた。そして彼女の祈りが通じたのだろうか。息子はその年の夏、さらに強くなる体験をした。
2018年「全米プロ」2日目を終えて単独首位に立ったウッドランドは、最終日をタイガー・ウッズ(米国)と初めて同組で回った。勝利には手が届かず、6位タイに終わったが、「あのとき僕はショットが完璧じゃなくてもいいんだ、それでも勝てるんだと気付いた。それが大きな自信になった」。
自分を引き上げるものはショット以外にもある。そう思うことで格段に気持ちが楽になり、彼のメンタル面はどんな状況下でも揺らがなくなったという。
もちろんそれはショット以外にも強固な武器があることが前提だった。ウッドランドはかつてはブッチ・ハーモンをコーチに付けていたが、近年はピート・コーエンに変え、ショートゲームの向上に取り組んできた。
「ピートの素晴らしさは、いつ何を言うべきか、言わざるべきかを心得ていること。彼は多くの場合、黙って僕の練習を眺めている」
しかし今週のコーエンは、距離が短く、グリーンが小さく、グリーン周りのラフが深いペブルビーチに臨もうとしていたウッドランドに「これまでやったことがないショートゲームのワザを指導してくれた」。
2位に1打差から臨んだ最終日。出だしから安定していたウッドランドのショットは折り返し前後からやや乱れ始め、9番と12番でボギーを喫した。今週は3日間でわずか2ボギーに抑えていたのに、最終日は4ホールで2ボギーを喫し、彼のゴルフはこのとき明らかに揺れていた。
だが、ショットも、流れも、「完璧じゃなくていい」。そう自分に言い聞かせていたウッドランドは「14番のバーディで集中力を取り戻した」。
大会3連覇がかかっていたブルックス・ケプカ(米国)とは2打差を維持しながら終盤を迎えたウッドランド。唯一最大のピンチは17番(パー3)の第2打だった。半ばがくびれたグリーンの右カラーから段の上のピンへ向かって、パターでは直接狙えない。そのときケプカの18番(パー5)の2打目はグリーンをわずかにこぼれ、ラフの中。2オンこそ逃したが、うまく寄せれば、形勢逆転もありうる状況だった。
だが、ロブウエッジを握ったウッドランドは冷静だった。
「幸運なことに、今週、僕はすでにあそこから打った経験があった。それに、4(ボギー)になったとしても、この世の終わりではない。そう思いながら打ったらカップインしそうになった。(パーセーブにつながった)あの1打が最終ホールをプレーする僕に余裕をもたらした」
自ら生み出した「余裕」が72ホール目のバーディにつながった。最終ホールをパーで終えたケプカとは、終わってみれば3打の差が開いていた。
ペブルビーチにウッドランドの愛妻と来週2歳になる息子の姿はなかったが、涙ぐむ母親、笑顔を輝かせる父親に温かく迎えられ、来たる8月には双子の女の子を授かる予定だ。
ウッドランドをメジャー初制覇に導いたものは、家族の愛、コーチやキャディの支え、ウッズと同組で回った昨夏の経験、そして完璧を求めずして前進していく姿勢だ。
勝利の決め手となったのは17番の第2打と見事なパーセーブ。あのロブウエッジの手ごたえを、彼は生涯、忘れることはない。
文・舩越園子(ゴルフジャーナリスト)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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