<ニチレイレディス2日目◇22日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース (6,548ヤード・パー72)>
3週連続優勝争い(2位、3位タイ、3位タイ)しながらも、優勝まであと一歩が届かず、悔しい思いをしてきた河本結。今大会では初日がイーブンパーの32位タイと出遅れただけに、上位進出は難しいと思われたが、2日目に68をマーク。首位と5打差ながらも、通算4アンダーの8位タイにまで順位を上げてきた。
好成績を出し続ける河本結のスイングはここがすごい!【連続写真】
「ショットもパットも安定していたことが、好スコアの原因だと思います」と分析する河本。しかし、この日の「68」はただの68ではなかった。スタートの1番パー5でダブルボギーを叩いてからの4アンダー。しかも、1番ホールの難易度は18ホール中17番目。十分バーディを計算できるホールでのダボ発進が痛恨だったのは間違いない。それでも、河本は下を向かなかった。むしろ、このダボをきっかけに自分のゴルフを取り戻したのだ。
「普通に回ればパーは取れるという甘い気持ちが出ちゃいましたね。もっと自分のプレーに集中して、一生懸命にやらなければ優勝なんてできないと切り替えました」と、そこから6つのバーディを奪う精神力の強さを見せつけた。
また、中学生アマの清本美波と同組で回っていたこともプラスに働いたという。「ショットが安定していて、アプローチもバンカーショットも上手でしたが、それ以上に必死さが伝わってきたんです」。プロに転向後、心のどこかで予選通過しておけばいいやという自分がいることに気づくことがあった。しかし、清本さんのプレーぶりを見ることで、必死さや攻めていく気持ちを忘れてはいけないとあらためて思い出すことができたのだ。
「初心に戻れたし、彼女の前でプロとしてのプレーの仕方を見せなければいけないと思いました」。それが最後まであきらめない気持ちにつながり、好スコアにつながったともいえる。ひょっとしたら、そのあきらめない気持ちがここ3試合での河本に足りない部分だったのかもしれない。
ひたむきさを思い出したいま、「最終日は33、33の66を目指したいですね」と河本。2日目以上に気合の入ったゴルフをギャラリーに披露するつもりだ。(文・山西英希)
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