<ダンロップ・スリクソン福島オープン 初日◇27日◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(福島県)◇6961ヤード・パー72>
午後スタートから、スコアボードを駆け上がっていったのがツアー21勝の池田勇太。前半のインコースでは16番までに1バーディ・2ボギーともどかしい展開となったが、17番から後半1番までの3連続バーディで火がついた。
ピン型パターがピタリ 正岡竜二はグリーン上で躍動【写真】
「吹っ切れて、あとは安定したゴルフでした」。6番で2.5mのバーディパットを沈めると、2m前後を着実に沈めて4連続バーディでフィニッシュ。「自信のあるパターで打てているというのがスコアに結びついている」と、怒とうの追い上げで9バーディ・2ボギーの「65」。7アンダー・2位タイ発進を決めた。
池田から一足遅れてクラブハウスに戻ってきたのが正岡竜二。まっさきに口をついたのは「いつのまに勇太7アンダーになったの?」。正岡にとって、池田は東北福祉大の後輩に当たる。こちらも8バーディ・1ボギーの「65」の好プレーを見せ、7アンダー・2位に並んだ。「かぁ〜! 18番でボードを見たら2位になってるから、おいおい、さっきいなかったじゃんと思って。さすがですね」と思わず息を吐いた。
久々の好発進の要因は、今週初めて試合で投入したピン型のパター。実は「日本ゴルフツアー選手権」の際に、池田に薦められて手にしたものだ。「一番ビビるパターの形なんですけど、借してもらったらフィーリングがよかった。フューチャーゴルフツアーで優勝したパターで、縁起も良いし。これは信じてやってみようと思った」。ジュニア以来変えていなかった握りかたも、池田のアドバイスのもとクロスハンドから順手に変更するなど大幅改造が奏功した。
そんな正岡に「オレのパターで稼ぐなよ」と池田流の賛辞を贈る。思わず“どっちが先輩!?”と聞きたくなったが、そこはいいライバル同士。「決勝でまた2人、舞台をつくらんといけないね」(正岡)。2016年「カシオワールドオープン」で優勝争いを演じた2人。このときは池田の優勝で幕を閉じたが、今年は果たして。口をそろえて「まだ初日だからね、明日からまた」と、週末に向けて気を引き締め直す。(文・谷口愛純)
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