<日本女子アマチュアゴルフ選手権 最終日◇28日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6508ヤード・パー72>
アマチュア女子ゴルファー最強決定戦の「日本女子アマチュアゴルフ選手権」の最終日。首位と2打差のトータル12アンダー・2位からスタートした西郷真央(麗澤高3年)が、ともに最終組でプレーした和久井麻由(代々木高3年)を逆転し、トータル16アンダーで日本女子アマ初優勝を果たした。
女子ゴルフ界のせごどん 西郷真央はカップを手に誇らしげ【写真】
同組に古江彩佳、ひとつ前の組に安田祐香、小倉彩愛、後藤未有と、1学年上のJGAナショナルチーム経験者に包囲されて迎えた最終日だったが、5バーディ・1ボギー「68」と見事なプレーで自身初のビッグタイトルを手にした。
試合後には「すごくうれしい。最終ホールは2パットでしっかりとパーで上がることを考えていましたが、拍手などの雰囲気で優勝が決まったんだなと思いました。今日はパッティングも決まってくれましたし『すごく緊張するだろうな』と覚悟をしていましたが、気持ちが昂ることもありませんでしたし、冷静な判断ができたので良かったです」と喜びを語った。
千葉県船橋市出身の西郷は、高校1年から2年に上がるタイミングからジャンボ尾崎邸で練習に励む“ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー1期生”。あだ名はジャンボが命名した『西郷(せご)どん』だ。
「1年前に比べれば、精神的に強くなったと思います。なにか少しズレているときに、的確なワンポイントアドバイスを頂ける。パターのストロークに不安があるときに『テークバックが少しインサイドに引き始めている』とすぐに指摘してもらって、そこから入るようになりましたし、ショット面でも振れなくなっているときは正確な意見をもらえる。逆に『振れるようになってるな』と褒めてもらうこともありますし、私の少しの変化に気づいてもらえるのはありがたいです。嫌いだったトレーニングも好きになりました。体力もついたと思います」と成長を実感しているという西郷。
2018年2月にLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のプロテスト制度が18歳以上→17歳以上に引き下げられたこと(今年は2019年4月1日時点で満17歳以上の女子)で、今年高校3年の西郷らの年代はこれまでより1年早くテスト受験が可能となったが、西郷は焦りと同時にスイッチが入ったという。
「(制度変更を)知ったときは、うれしい気持ちはありましたが、自分はまだまだだと思った。少しの焦りと不安がありました。去年のような成績では、確実にテストに通らない。でもジャンボ邸で練習させてもらっているなかで、少しずついろいろな面で上達していると感じていたので、焦らずに頑張っていこうかな、と思えています」。
今回の優勝で最終プロテストから参戦できるが「スケジュール的にはラクになりましたが、一次、二次を通ってファイナルに出場してくる方は、そこを乗り越えてきている。油断などはしないでやっていかないといけない」と地に足のついたコメント。理想とするゴルファー像は「強くて、みんなから応援される、これからゴルフをはじめる人たちに憧れを持ってもらえるような選手」で、目標は「永久シードを獲ること」。これまで主要な勲章はなかったが、アマチュア日本タイトル獲得で、一躍世代の注目選手になったことだろう。
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