「日本プロゴルフ選手権」の優勝で、5年間のシードを獲得した石川遼。日本ツアーでの優勝というひとつの成功を収めた今、次に目指すものをどう見ているのか。
石川遼の歩く道 その先には?【写真】
■「常に目指しているものは世界」
今の状態で、今のゴルフができれば、これからのシーズン後半戦もすごく楽しみだと思うし、今やっていることを続けて、再現性を高めていければと思う。
常に、目指しているものは世界。ゴルフだけじゃなくて、ゴルフに対する向き合い方というか。世界の選手たちがなにをやっているかを自分にとっての基準にしていきたいし、日本にいる中で、世界の人たちはどういうメンタルで、どうやって体を作っていくかもなども気にしている。
そこの基準は常に設けているつもり。成績が出ていない中でそういうことを口に出すと、周りには“ああ、そうなんだ”と思われる。聞かれたから自分の基準として答えているだけであって、見たり聞いたりした人がどう思うかもあるけど、それに合せて答えるわけにもいかない。だから、成績が出ていないときでも、そういう言葉を使ってきたつもりではいる。
■「まだエベレストに登り始めてもいない」
たとえば、富士山を登るのもすごい。日本で1番ですし。ただ、やっぱり富士山を登ったらそれより高い山にトライしてみたいなと思う。エベレストという山で例えると、自分はどこなんだろうと思っている。
正直、自分はまだ登れていない、登り初めてもいないと思う。ただ、自分の位置がどうだろうと悲観はしたくない。どこを見ているかが大事だと思う。エベレストの頂上を見ながら、そこを登ってやるという気持ちで練習したり、考えたりすることで、人間の行動は変わってくる。目的があって、人間は行動しているので。
日本にいたときより、アメリカにいた5年間の方がエベレストを見れていなかった。みんな頂上を目指している中、自分は頂上を登れる装備がない状態で歩いている感覚だった。体も足りなかったし、心技体すべての面でエベレストに登ることが大切だなと。まあ、本当に登ることはできないですけどね(笑)。
ゴルフのエベレストという頂上に登るために、心技体が大切だと今年本当に感じた。ただ、頂上はめちゃくちゃ遠いと思ったし、まだ準備段階かなと。これから8000m登らないといけないし、まだまだここから、エベレストの頂上に行くにはこれが足りないな、ということの向き合い。
アメリカにいくことが目的じゃない。頂上に行くことが目的です。そういった目的を持ってアメリカにいきたい。頂上を目指す集団の中で、今までは圧倒されてしまっていた。ちゃんと心技体を鍛えて、そこを目指す上で意識しながら、これからも続けていきたい。
(東京五輪への出場も)もちろんです。今年の1月からたくさん聞かれてきて、自分も聞かれたら目指して、と言ってきました。ワンチャンスつかみにいければと思います。
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