<北海道meijiカップ 事前情報◇8日◇札幌国際CC 島松コース(北海道)◇6,531ヤード・パー72>
「本当にシンデレラだなと思いました!」
「全英AIG女子オープン」を制した渋野日向子の快挙について感想を求められると、同い年で同期でもある河本結は、スマイル・シンデレラという渋野の愛称になぞらえ、こう答えた。
このできごとについて、「小林(浩美)会長も言っていたように、メジャー制覇を日本選手にグッと引き寄せる架け橋になってくれたと思います。日本の技術が、世界で通用することを証明した」という面でもよろこびを感じた。
と同時に、「燃えるもの」も心に芽生えさせた。今回、渋野は国内ツアー「アース・モンダミンカップ」終了時点での賞金ランク5位以内の資格で、全英に挑戦。アース開幕前までランク5位だった河本は、この大会で55位タイに終わり出場権を逃していたこともあり、「その場にいられなかった悔しさもありますし、また頑張ろうという刺激になりました」と自身を奮い立たせるできごとでもあった。
先週の「大東建託・いい部屋ネットレディス」を40位タイで終えた河本は、ここ最近パットの精彩を欠き「自信を無くしていました」という状態に陥っていた。パット時のリズムを変えようとしたことなどが原因だったようだが、それも回復傾向をたどっている。そんなタイミングで目にした同級生の歓喜の瞬間。「(渋野は)努力してたから勝てたと思う。私も負けないように努力しよう」。もともと“練習の虫”だが、この気持ちをより一層強めた。
「世界ランク1位になることが私の目標。もちろん今すぐではなく、5〜6年かけてそうなれればと思っています。今は自分のペースで焦らずやっていきたいです」。そのために当面の“スローガン”として「穏やか」という言葉も掲げた。「日向子ちゃんの笑顔はすごいけど、私はあそこまではできない。だから私は苦しい時でも、気持ちを穏やかに保てるようにしたい。そこが一番自分に欠けている部分だと思っています」。課題を1つずつ乗り越え、一歩一歩自らの夢に近づいていく。(文・間宮輝憲)
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