<BMW選手権 最終日◇18日◇メダイナCC(イリノイ州)◇7613ヤード・パー72>
2日目に続く「63」をマークして3位に入った松山英樹。2日目以降は「63」、「73」、「63」と波のある3日間ながら、一定の手応えをつかんで今季最終戦の「ツアー選手権」に進出する。
松山英樹のドライバースイング【連続写真】
本大会開始前のフェデックスカップランキングは33位。最終戦出場の30位以内に入るためのプレッシャーを感じながらの4日間に「疲れました」というのが本音。デビュー以来外したことのない最終戦出場がかかっていただけに、気が張り詰めるラウンドとなったが、最終日は見事なバーディラッシュだった。
1番ではチップインで幸先良くバーディを奪うと、5番から3連続バーディ。9番でもバーディを奪い後半へ。10番、11番でもバーディを重ね勢いに乗った。「9番で5コ(目のバーディを)獲れて10、11でも獲れて大丈夫かなと思った」と、そこからはどれだけスコアを伸ばせるかの戦い。その中で終盤はボギーもありながらさらに3バーディ。この日のベストスコアで大会を締めた。
終わってみれば、前日10打差あった首位との差は5打まで縮まった。惜しまれるのはやはり3日目の「73」。「2日目と今日、いいラウンドができたということは、4日間で2日間でいいプレーができたということ。すごく収穫です」としながら「昨日のゴルフがすごく残念というのが、やっぱりツーサムで、優勝争いしている時のプレーのスピードというか、そういうのにも長らく慣れてなかったので、そういうところ」と、優勝争いの回数を重ねることの必要性も痛感した。
これでフェデックスカップでも15位に浮上。年間王者に望みをつないだ。その最終戦では昨年までのポイントランキングによる年間王者決定が撤廃され、BMWまでのランキングによってスタート時のスコアに差がつく新方式が採用される。松山はカップランキング15位となったため、最終戦のスタートは3アンダーから。同ランキング首位に立ったジャスティン・トーマスは10アンダーからのスタートとなる。
「よりわかりやすいなとは思いますけど。まぁ、余り気にしないで、オーバーパースタートじゃないんで、はい」と、“首位”とは7打差からのスタートとなる最終戦。今回2度マークした「63」というスコアをもってすれば逆転も可能で、初の年間王者の称号も見えてくる。シーズン未勝利の松山だが、下克上に向けて収穫ある大会となったのは間違いない。
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