<CAT Ladies 初日◇23日◇大箱根カントリークラブ(神奈川県)◇6704ヤード・パー73>
21歳の黄金世代・淺井咲希が、“おはようイーグル”から一気に流れに乗って1イーグル・5バーディ・2ボギーの「68」をマーク。5アンダーで自身初の単独首位発進を決めた。
プロテスト合格したての89期生 淺井咲希も勝みなみもあどけない?
スタート直後の1番。打ち上げの上に強いアゲンストの風が吹き、「難しいコンディションだった」というなか、自身も驚くプレーを見せる。「ティショットが思ったより飛んだ」というアドバンテージを生かし、残り214ヤードのセカンドショットを3番ウッドで果敢に2オン狙い。これがグリーン左手前に着弾すると、5mのイーグルパットをねじ込んだ。「はじめて」というスタートホールでのイーグル奪取が、追い風になった。
今大会5つあるパー5のうち4つでバーディをゲットしたが、この背景には飛距離アップの恩恵もある。先週の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」からドライバーのヘッドをスリクソンの『Z785』に変更。「(飛距離アップには)ドライバーを替えたのが大きいですね」と、即効性を実感している。さらにアイアンも「1番手(10〜15ヤード)は違います」。気温が上がったことや、標高の高さもあるが、「よく(クラブが)振れています」と調子自体も良好。今週になって、弾道測定器のトラックマンを使用して番手ごとの距離を測りなおしたほどで、「クラブ選択が難しい」というのが目下の“悩み”にすらなっている。
そんな淺井が、“飛びすぎ防止”のために取り組んでいるのが、「夜ごはんをガマンすること」だという。「シーズン中に“体重が落ちる”っていう選手が多いですが…どうやったら減るのか聞きたいです(笑)。食欲もまったく落ちません」というほど、夏バテ知らず。今シーズンも「5キロ位」の“ウェイトアップ”に成功しているそうで、これもパワーの源になっているようだ。「あまり食べすぎるとドライバーを打つ時苦しくなる」ということもあり、少しばかり節制をしていることを照れながら明かした。
今季は「中京テレビ・ブリヂストンレディス」でのトップタイ発進など、1ケタ順位で初日を終えたのがこれで6度目。だが先週も3位タイで滑り出しながら、最終順位は19位タイに終わるなど、ここから伸ばしきれていないことも自覚している。それもあってか、「きょうはできすぎだけ。グリーンも難しいですし、このスコアはあまり気にせず、明日も赤字(アンダーパー)で回れれば上出来です」と初日の結果は引きずらず、気分を一新し次の18ホールに臨む。ツアーに旋風を巻き起こす黄金世代の一人として、ここ箱根でさらに存在感を発揮していきたい。(文・間宮輝憲)
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