<RIZAP KBCオーガスタ 初日◇29日◇芥屋GC(福岡県)◇7103ヤード・パー72>
前日、今年もバーディ合戦になると池田勇太が予想したとおり、初日から好スコアが続出。3アンダーの「69」をマークしてもトップ20に入れない“インフレ”ゴルフとなった。その中で9バーディ・1ボギーの「64」を叩き出して単独トップ(暫定)に立ったのは、だれあろう、その池田自身だ。
朝はこんな状態のコース… ナイスカムバック!【写真】
「ショットはまあまあですし、パットは相変わらず調子がいい。自分のタッチがこのグリーンに合っている感じです。4連続バーディでホールアウトできたのもよかったと思います」
満足気な表情を見せたが、その表情が一気に崩れたのは、スタートホールで流すテーマ曲の話題になったときだ。今大会では2年前から選手紹介時に本人があらかじめリクエストしていた曲が流れるシステムをとっている。池田は過去2年間、“西部警察のテーマ”を選曲していた。ところが、今年は“必殺仕事人 暗殺者殺しのテーマ”に変更したのだ。
「前の曲が飽きたというのもあるし、この大会を中継するテレビ朝日系の番組の中で選んだら、それがいいかなと。自分でもよく観ていましたから」
ただ、選曲の理由はほかにもある。必殺仕事人といえば、きっちり仕事をするが、ツアープロにとっての仕事は好スコアをマークして優勝すること。この曲が流れた瞬間、自分はトップに立つゴルフをしますよというアピールでもあったのだ。まさに、有言実行の“仕事人”だったが、仮にこのまま逃げ切ると、自身大会4勝目となり、尊敬するジャンボこと尾崎将司に並ぶことになる。さらに、ツアー通算22勝となり永久シードを獲得する25勝も視界に入ってくる。大きな仕事に向けて好スタートを切ったことは間違いない。(文・山西英希)
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