<RIZAP KBCオーガスタ 初日◇29日◇芥屋GC(福岡県)◇7103ヤード・パー72>
最終18番パー5で第3打となる30ヤードのアプローチをカップインさせ、イーグルを奪ったRIZAP GOLF所属の木下大海(きのした・ひろみ)。大会3度目の出場となる今年は、初日を1イーグル・4バーディ・2ボギーの「68」でスタートした。聞きなれない名前だが、実はプロに転向してこの試合が出場3試合目となる。過去2回の成績はいずれも予選落ちで、ツアー初の予選通過が見えてきた。
石川遼3連勝へ でも…、最後はこんな感じ【大会フォト】
「ティショットもアイアンショットも特別よかったわけではありませんが、最後にイーグルを獲れたのが大きかったですね」
とこの日のラウンドを振り返る木下。普段は地元名古屋のRIZAP GOLFで週に4回ほどレッスンを行っているが、元々感覚派だっただけに、当初はアマチュアにレッスンすることに戸惑いがあった。しかし、分かりやすさを追求した結果、うまくコミュニケーションをとれるようになったという。
日大ゴルフ部出身で同期には堀川未来夢や山岡成稔がいる。「堀川は学生時代からレベルの高いゴルフをしていましたが、日本ゴルフツアー選手権森ビルカップで優勝を飾ったことは刺激になりますね」と、いつかは自分もトーナメントで活躍することを目標に努力してきた。昨年のQTで失敗したため、今年はレギュラーツアーどころかチャレンジツアーの出場権もなく、地方でのオープン競技に出場してゴルフ勘を養うしかない。それだけに、推薦出場とはいえ、今回のチャンスを無駄にしたくはなかった。
「せっかくいいスタートを切っただけに、予選通過を目標にするよりも、スコアボードの一番上に自分の名前を載せてみたいですね」と、2日目以降の抱負を語った木下。来週(9月9〜10日)には「日本オープン」の最終予選が控えており、いい流れで初日を迎えたい気持ちもある。もちろん、実績のない選手がいきなり優勝争いできるほど甘い世界ではないことは十分承知している。しかし、出場選手138人の1人である以上、優勝するチャンスはどの選手にもあるはずだ。むしろ、ボードの一番上を目指さないことのほうが不自然だろう。過去46回の歴史を振り返れば、昨年の出水田大二郎を筆頭にツアー初優勝をこの大会で飾った選手は少なくない。木下が結果にコミットできるかどうか、要注目だ。(文・山西英希)
<ゴルフ情報ALBA.Net>