アジア太平洋ゴルフ連盟(APGC)主催により、8月28〜30日、神奈川県・箱根カントリークラブで行われた「APGCジュニア選手権三菱コーポレーションカップ」。あいにく3日間とも天候に恵まれなかったが、29日、30日にフォアボールと個人戦が行われ、無事に競技成立となった。
久常涼&梶谷翼ペアが優勝!
同大会は今年で5回目の開催。男女のジュニアがペアとなり、フォアボール、フォアサム、そして個人戦という、日によって異なるフォーマットのユニークな大会だが、その意義についてAPGC会長の村津敬介氏は次のように語る。
「世界的にジュニア育成が課題となっている中で始まった同大会ですが、ユースオリンピックと同じミックス戦を採用しています。まず、欧州ではマッチプレーが盛んであり、決してゴルフ競技は一人だけの戦いではない。そして、男女が協力しあうことでジュニア年代に必要な育成につながりますし、他の国の選手との交流や情報交換の場ともなります」
実際、参加した選手からは、「お互いに助け合うことができた」「コンビネーションの大切さを知った」と好評だった。
これまでは台湾、香港で行われてきた同大会だが、三菱コーポレーションがメーンスポンサーということもあり、初めて日本で開催。その成果も大きかったと語るのは日本ゴルフ協会(JGA)理事であり、国際ゴルフ連盟(IGF)理事やアジアパシフィックゴルフ連盟理事も務める平山伸子氏だ。
「日本で初めて開催できてうれしい限りですが、さらに箱根カントリークラブのメンバーの皆さんが企画・運営をしていただいたということで、本当にありがたい限りです。特に、欧米でのジュニアの大会は、クラブのメンバーの皆さんがボランティアで作り上げている。そういう意味で、日本のゴルフ界もグローバル化が始まったなと感じました」
今回の大会には、女子世界アマチュアランキングで2位につけるタイのアタヤ・ティティクル(16歳)が参戦。また、大会とは関係ないが、最新の男子世界アマチュアランキングでは、東北福祉大3年の金谷拓実が松山英樹以来となる世界一の座に立った。
「ここ数年、世界に羽ばたくアマチュア選手がアジア太平洋地域から出てきていることで、欧州の関係者もビックリしています。現在、同大会には44の国と地域から選手が参加していますが、これからも増えていき大会を充実させていくのがわれわれの仕事であり願い。そのためにも箱根カントリークラブのようなゴルフ場がいっぱいあると、日本のジュニア育成にも拍車がかかると思います」(平山氏)
残念ながら大会期間中は霧にも悩まされたが、ジュニア育成の未来に関しては新しい視界が開けた3日間でもあった。
<ゴルフ情報ALBA.Net>