<ニトリレディス 3日目◇31日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6650ヤード・パー72>
1打差3位につけて史上7人目のアマチュア優勝が期待される安田祐香、そしてトータル6アンダーの4位タイにつける渋野日向子。この2人よりも上にいるのが、トータル8アンダーでアン・ソンジュ(韓国)と並ぶ首位タイの鈴木愛。ツアー屈指の難コース、小樽カントリー倶楽部で、ここまで2017年の賞金女王の名にふさわしい活躍を見せている。
愛ちゃんとシブコが仲良くお話【写真】
そんな鈴木の心配事が「最近、優勝争いの最終日にスコアを伸ばせていない」ことだという。「このごろ決勝に入ってからスコアを伸ばせていません。4日間の時は3日目、4日目、3日間の時は最終日に良くない。それを自分ですごく感じています」。すでに今季3勝を挙げているが、もっと勝ててもおかしくないといった様子だ。
スタッツを見てみると、最終日の平均ストロークは8位、4Rの平均ストロークは7位とそこまで気にならないが、3Rの平均ストロークは36位と確かにここだけ突出して悪い。なお、1桁順位で迎えた最終日の平均ストロークは70.25。合計よりも下回っているが、本人としてはそれでも納得できない。
「パットが決まらないのもありますが、4日間安定したショットが打てていなくて、それが3日目、4日目に来ている。全体的にゴルフが組み立てられていません。思うようにゴルフをできていないことが、スコアをつくれていない原因だと思います」。ショートゲームで粘っているが、本人の感覚としては優勝を狙うゴルフができていない。
この日も似たような展開だった。2日目まで実践していた『距離が残っても広いほうを狙うセーフティなマネジメント』は、ショットが曲がるため、それどころじゃない。入れてはいけないバンカーに入れたり、林に入れたりとてんやわんやだったが、「ウェッジが良かったですし、パッティングも良かった」と得意のショートゲームでカバー。なんとか首位をキープした。
そのため、最終日に伸ばすためにはショットを調整することが先決だが、もうひとつ考えがあるという。「どうしても私は最終日に朝からピリつくことが多い。ですが、今週は割わりと和やかに回れています。こういう雰囲気であれば伸ばせる条件は結構あるのかなと考えています」。2日目には普段、同組の選手とは会話をしないが「なんか雰囲気で(笑)」と渋野日向子と談笑するなど、ここまでは今までとは違う気持ちでできている。この空気感を大事にすることが、今季4勝目への架け橋となる。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>