<トップ杯東海クラシック 事前情報◇2日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7295ヤード・パー71>
9月30日付けの男子世界ランキングで、110位から99位にまで順位を上げた石川遼。17年1月以来のトップ100入りだったが、当の本人は「今のところ特別な意識はないです」と、気持ちの変化は一切ない。というのも、今季は日本プロで優勝を飾る前は300位にいただけに、そこから100位以内に入るイメージはまったくなかったからだ。
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「4、5月の時点では弱気になっている自分がいました。でも、そういう自分と向き合い、あきらめずに練習やトレーニングに取り組んできたことで、今の自分があると思います」
殊勝なコメントに隠されているものの、熱い気持ちは失っていない。17歳のときに世界ランキング47位にまで順位を上げてはいるが、そのことにこだわることなく、新たな自分を作り出そうとして必死に努力を続けてきた石川。今季も試合に出る度に何かを吸収しようという気持ちを忘れず、全力でコースに挑んできた。その積み重ねが99位になったに過ぎないし、目指すところはもっと先にある。
「東京五輪やメジャーもありますからね。一番近いのはマスターズですか。他人事のようですが、そこへ向けて自分が盛り上がってくれればいいなと思います」
とりあえず、例年通りであれば世界ランキング100位以内をキープできれば、全米プロの出場権が得られる。来年のマスターズに出るためには年内か大会前週までに50位以内にまで上げるしかないが、シーズン終了までにポイントを稼げる試合は十分ある。前週のパナソニックオープンでは、ドライバーショットの飛距離、アイアンショットの精度が上がっていることを確信できた。課題だったアプローチもヒントをつかみつつあるだけに、不可能な数字ではないだろう。
「守りに入ることで収獲を得られない状態だけは避けたいですし、最後まで守りに入らず、全力でコースに立ち向かうつもりです」と、決意を新たにした石川。今週を入れて残り10試合。どこまで限界突破できるのか、要注目だ。(文・山西英希)
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