毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する。【日本女子オープン編】
原英莉花のウェアがスゴいことになっている!【スタンレーレディスLIVEフォト】
メジャー優勝まであと一歩に迫ったのが岡山絵里だ。「日本女子オープン」では3日目を終えて首位と3打差の単独4位。ここからの逆転勝利を狙ったが、惜しくも2位タイに終わった。
最終日はボギーが先に来たが、その後バーディを2つ奪い、迎えた9番。1オン可能なパー4でティショットを左手前のバンカーに入れると、そこから寄せにいったセカンドが7メートルにオン。カップはこぶの上の難しい状況。最後のひと転がりでカップに沈んだバーディパット直後に見せたのが、今回の写真の表情だ。撮影していた上山敬太カメラマンが振り返る。
「結構長めのバーディパットでしたが、決めた瞬間にこの表情を見せました。あまり喜怒哀楽を表に出さない岡山選手なので、とても印象的でした」(上山カメラマン)
ここで勢いをつけて最終組が9番を終えた時点で首位と2打差につけていた岡山。4日間通してもっとも難易度が高かった15番パー4では、セカンドを2メートルにつけてバーディを奪い、首位に1打差まで詰め寄った。
このバーディも印象的だったという上山カメラマン。今週開催の「スタンレーレディス」練習日にその話しをしたところ、帰ってきた言葉に驚いたという。「あれは3Wで打ったんです。テレビで見ていたんですか?」(岡山)。「え〜! オレ15番グリーンの写真撮ってたじゃん!」(上山カメラマン)、「ぜんぜん知らんかった。あのときはワンチャンあるかもと思ったけど、17番でボギーしちゃいましたからね」と返した岡山。周囲は目に入っていなかったという。
「カメラマンも目に入らない集中力。残念ながら今回は優勝に手が届きませんでしたが、やっぱりプロはスゴいです」と上山カメラマン。今度は優勝シーンでの撮影になることを期待したい。
<ゴルフ情報ALBA.Net>