<スタンレーレディス 初日◇11日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6572ヤード・パー72>
台風接近で厳戒態勢のなか開幕した「スタンレーレディス」初日は、「耐えるゴルフになると思う」と話した渋野日向子の予想を裏切り、伸ばし合いの展開に。そんななか渋野は3バーディ・2ボギーの「71」。1アンダー・25位タイで初日を終えた。
こんな大雨のなか選手たちは頑張りました!【大会ライブフォト】
パー5で伸ばせなかった。最初のパー5となった3番では、2打目でグリーン近くまで運ぶも、アプローチがオーバーして寄せられずパー。さらに4位タイまでに入った6人が全員バーディを奪った8番では、ティショットを左ラフに入れると、4UTで放った残り197ヤードからの2打目が、「手前のバンカーでいいと思っていたのですが…、その傾斜で跳ねて行ってしまった」と、奥のバンカーへ飛び込んだ。
その奥のバンカーは「ライはとても良かった。誰も入れていないんでしょうね(笑)」という状況だったが寄せられず。「ミスですね。もう少しキャリーを出すイメージだったのですが出なくて傾斜で止まった」と、このホールもパーで、もどかしい流れを断ち切れなかった。
折り返しての11番もバーディを奪えず、最終18番のパー5を迎えた。ここでのティショットは大きく左へ。「この時点でないなと思った」とバーディを見切ったが、フェアウェイに出しにいった2打目もラフにつかまった。さらに同じクラブで打った3打目もグリーン手前33ヤードと乗せられず。ここから「私の足よりちょっとくらい(笑)」という距離に寄せて「ガッツパー」を奪い、なんとかアンダーパーでフィニッシュしたが、上位に進出するためにはもう少しパー5でなんとかしたかったところだろう。
今季のパー5平均スコアはツアー8位(4.7461)と高い数値。それだけに、難易度17番目の3番と難易度18番目の8番という、この日平均スコアが良かった2つのホールで伸ばせなかったのは痛かった。「18番はバーディを獲りたいパー5だった」と話すように“伸ばしどころ”の4ホールが全てパーでは上位進出は苦しい。
それでもアンダーパーで踏みとどまれたことは大きい。明日の競技が中止になったことで、賞金加算額は75%になったが、今週は賞金ランキング1位を走る申ジエ(韓国)が欠場しているだけに少しでも差を詰めたいところ。現時点では、最終日の競技が18ホールの可能性もあるが、競技が成立する9ホールになる可能性も残されている。何が起こるか分からない短期決戦。そのなかで、少しでも上に行くためには、パー5でのバーディ奪取が必須だ。(文・秋田義和)
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