<ZOZO Championship 4日目◇27日◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉県)◇7041ヤード・パー70>
元世界王者のタイガー・ウッズ(米国)が、日本初開催の米国男子ツアーで圧倒的な存在感を見せている。3日ぶりにギャラリーが入場可能となった「ZOZO Championship」は早朝からにぎやかに第3ラウンドとファイナルラウンドが行われた。
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第2ラウンドを終えて2位に2打差をつけていたウッズは、第3ラウンドで6バーディ・2ボギーの「66」をマーク。トータル16アンダーまで伸ばし、その差を「3」に広げた。すぐさまスタートしたファイナルラウンドでも、11番まで終えて3バーディ・1ボギー。さらにトータル18アンダーとして、2位の松山英樹に3打リードで、あす午前7時30分から行われる残り7ホールを戦う。
前日、第2ラウンド終了後には、「あしたは10時間くらいゴルフをすることになる」と話していたが、朝の8時30分から日没サスペンデッドになる夕方4時40分まで、ラウンド途中のブレイクを挟んで約8時間。スタート前の練習を含めれば、9時間以上もコース上で奮闘したことになる。
8月には5回目となる左ヒザの手術を行ったばかり。慢性となっている腰の痛みとも戦っているウッズだが、『長丁場の戦いで最も大事なのは?』と聞かれれば「マインドがいちばん」。肉体ではなく精神力、集中力が試されるという。「長い時間フォーカスすることが大変なんだ。ショットのときに100%集中していないといけない」と、強い精神力で29ホールを回り、一度もリードを奪われることなくあすの短期決戦を迎える。
技術、パワー、すべてを持ち合わせているウッズでも最後は“気持ち”。裏を返せば、その気持ちが途切れないのがウッズの凄み。そして、その気持ちを支えているのは「勝ちたい」という一心だ。リードすれば圧倒的な強さを見せるウッズは、リード時の心境をこう語る。「そのリードを広げることしか考えない。バーディを獲り続けることしか考えない」。米ツアー81勝は、このマインドによってつくりあげられてきた。
サム・スニード(米国)が持つ米ツアー最多勝利記録の82勝まであと一つ。周囲は騒ぎ立てるが、「やるべきことをやれば達成できるだろう。まずはW(Win=勝利)を獲りに行く」と、気持ちは目の前の1勝に集中する。月曜日に持ち越しとなった運命のファイナルラウンド。偉大な先達に並ぶ時が、まさかの日本で来ることになるのか。(文・高桑均)
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