<マイナビABCチャンピオンシップ 事前情報◇30日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7200ヤード・パー72>
「マイナビABCチャンピオンシップ」を前に、活躍が期待できる選手を佐藤信人がピックアップ。ツアー9勝を誇り、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の広報担当理事を務める佐藤が挙げた注目選手は、高速グリーンと好相性なベテラン選手だ。
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■選手にもおなじみ、マイナビの超高速グリーン
今年で49回目を迎える本大会。1988年大会からABCゴルフ倶楽部で行われているが、ここの名物が超高速グリーン。通常の国内男子ツアーの試合では11フィート前後が通常となっているが、30日(水)の段階ですでに12フィートをマーク。「13フィートはまちがいないく行くと思います。コース自体も高速グリーンをウリにしていて、日本一速いグリーンを目指している。本戦では、14フィートまで仕上げる可能性もあると思います」。
古賀GCで行われた「日本オープン」では、アンジュレーションがキツい上に初日に13フィートを記録する高速グリーンに苦戦する選手が続出。一方で本コースは比較的グリーンがフラットなため、「なんども来ている選手は速いと分かっていますし、12フィートくらいだと“ABCにしては遅いね”という印象だと思います」。今週は1週間を通して好天が予想されているため、名物の超高速グリーンが牙をむきそうだ。
■高速グリーン、かかってこい!好相性なのはあのベテラン選手
その超高速グリーンを前に、真っ先に名前が浮かんだのが2002年覇者のブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)。「ブレンダン選手のウィークポイントを強いてあげるならパッティングで、打たなきゃ行けない条件が嫌い。ラインも下りに着けて、ラインに乗せればいいというタイプなので、高速グリーンは彼の得意材料」。
ベテランになればなるほど、経験値からパッティングを強気で打ち切れなくなる場合が増えるという。それを逆手に取り、よりライン読みが重要になる高速グリーンでタッチを合せることができれば好材料になる。「もともとショットも安定している選手ですし、最近の成績もいい。このコースは相性がいいと思います」。
■伏兵は、シード獲得を目指すパッティング巧者たち
加えて名前を挙げたのが、中西直人と阿久津未来也。今季の平均パット数は、阿久津が17位、中西が18位と賞金シード選手たちの中でも上位につけている。パター巧者が強い本大会で活躍が見られそうだ。
「2人は賞金シード獲得ラインにいますし、その点でも注目しています」。自身初の賞金シードを狙う2人。現在中西は賞金ランク54位、阿久津は66位につけている。「今後は、賞金シード選手以外では出場機会が限られてくる。意気込みも違うでしょうし、上位争いに入ってくれると思います」。
佐藤信人(さとう・のぶひと)
1970年03月12日生まれ、千葉県出身。高校卒業後に米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ進学。1993年に日本のプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝を挙げた。ツアー通算9勝を誇り、現在はJGTOの広報担当理事も務める。
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