<スインギング・スカーツLPGA台湾選手権 初日◇31日◇ミラマーゴルフ カントリークラブ(台湾)◇6437ヤード・パー72>
渋野日向子の台湾選手権初日は、驚きだらけの一日となった。出だしの1番でいきなりチップインバーディ。「予選落ちがないから攻めて行けた」と5バーディ・2ボギーの「69」。最終ホールのパー5をボギーとしてしまったが、首位と3打差の8位タイ。上々のスタートに表情は明るい。
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朝の1番ホールから『しぶのさ〜ん』コールが鳴り響く。国内女子ツアーが販売する選手応援タオルを持ったファンまで駆けつけ、日本のスマイルシンデレラに声援を送った。「台湾にいる気がしなかった。途中で『大好きです』って言われて(笑)。タオルを持っていた方も台湾の方で、日本の知り合いからもらったみたいです」と、この日はどの組よりも多くのギャラリーを集めた。
プレーの内容については、「ショットは本当に良かった」としたが、パッティングが決まらなかった終盤まではやや苦戦。「ラインが読みにくいし傾斜もあるので、ジャストタッチでいきます」としていたが、終盤の16番では4m、17番では7mの距離をズドンと放り込み、「ジャストタッチ渋野ではなかったです(笑)」と、最後はシブコらしさ全開で、バーディパットをねじ込んだ。
スコアを伸ばしたいパー5でひとつもバーディを獲れていないのは気がかりだが、それでも台湾特有の強風が吹くなかでアンダーパー、8位タイ発進。この結果には「ななず〜ごてん!」と、どうやら75点の出来らしく、国内ツアー出場時の渋野より、さらに明るい渋野が台湾を魅了している。
ホールアウト後は急きょ現地メディアに呼ばれ会見も開くなど、どこに行っても人気者。クラブハウス内でもサインや写真をねだられ、快く応じるからこそ、これだけの人気が出るのもうなずける。プレースピードが遅く、待ち時間が長い米ツアーの中でも「暇だったのでお菓子を食べていました(笑)」と、コース上でもそのままの渋野だ。
会見やサインを終えると、こちらも日課となっている練習グリーンでのパッティングドリル。真っ暗になるまで球を転がし、きょうのぶんまであすはバーディを量産したい。より強風が予想される2日目に向けては「流れを切らさないように」。全英で見せたシンデレラストーリーの再現なるか。残り3日間がますます楽しみになってきた。(文・高桑均)
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