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制度変更後初となるプロテスト 不合格者たちはどこへ行く?【記者の目】

11月5日〜8日の日程で行われた「LPGA 最終プロテスト」。今年のプロテストは受験可能年齢も18歳以上から17歳以上に引き下げられた影響で、現在の19歳になる世代と18歳にあたる世代がともに初受験。さらに今年からツアー出場優先順位を決めるクオリファイング・トーナメント(以下QT)に出場するためには正会員の資格が基本的に必須となったため、これまで受験していなかった面々もこぞって受験。2つの制度変更で、過去に類を見ないほどのメンバーがそろうサバイバルとなった。
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見事合格して正会員の資格を得たのは21人。安田祐香らがプロゴルファーとしての第一歩を踏み出す。一方で不合格者はどうなるのか。これまではプロテストに通らずもQTに出場して上位に入れば単年登録者としてプレーすることができたが、今年からは受験することができる選手は限られてしまう。次のプロテストは1年後。彼女たちはここからどう過ごすのか。
不合格者たちは大きく4パターンに分けられる。
1つ目は不合格となったものの、来季の出場権をかけたQTに出場できるケース。これは後藤未有ら合格ラインから2打差以内に入った選手、小貫麗のように今季のステップ・アップ・ツアーで優勝している選手、そして再来週の「大王製紙エリエールレディス」競技終了時点でLPGA賞金ランキング56位〜70位に入っているTP単年登録選手が該当。QTで出場権を獲得することができれば、来季もレギュラーツアー、ステップ・アップ・ツアーで戦うことができる。
さらに特殊なケースとして、今季のステップ・アップ・ツアーの賞金女王ヌック・スカパン(タイ)の例がある。合格することはできなかったが、ステップ女王の資格で来季前半戦の出場権を有しており、QTに行く必要はない。もし、来シーズンの第1回リランキングで7月以降のレギュラーツアーの出場権を得ることができなくとも、ステップ・アップ・ツアーには来年1年間は出場することができる。
次にアマチュア資格を維持する選手。プロテストに合格したタイミングでアマチュア資格を放棄する予定だった選手は、まだアマチュア資格を失っていないため、来年もアマチュアの試合、またアマチュアとして主催者推薦でレギュラーツアー、ステップ・アップ・ツアーに出場可能だ。
もちろん、アマ資格を放棄して日本以外のツアーに出場することも可能だが、もし古江彩佳のようにレギュラーツアーで優勝できれば即会員となれるし、ステップ・アップ・ツアーで勝つことができればプロテスト最終から参戦、さらにQTへの出場権を得られる。「日本女子アマ」で優勝すればプロテスト1次、2次が免除となる。それらのことを加味すると、将来日本の女子ツアーで戦っていくのであればアマチュア資格を保持していたほうがいいという見方が現場では多い。
問題は、過去に単年登録者となるなど、すでにアマチュア資格を放棄している選手たちだ。このような選手たちは今季たとえ主催者推薦があっても、来季はレギュラーツアー、ステップ・アップ・ツアーに出場することができない。今季の単年登録者であれば、今シーズンの残り2試合で優勝、賞金シード、前半戦の出場権、もしくは先述のQT出場権を得られれば問題はない。だが、それは相当高いハードルだ。
そうなると、今後も“日本の”プロゴルファーを目指すために、試合に出場するためには海外ツアーに参戦するか、『マイナビネクストヒロインゴルフツアー』(年間11試合、5〜12月に開催)などLPGAツアー外の競技で力をつけるのか。その海外も、米ツアーのQシリーズ、韓国のインターナショナルQTはすでに終了、台湾ツアーQTは最終プロテストと同週開催。来年頭に行われる中国ツアーなど残ってはいるが、金銭面などクリアしなければいけない問題も多い。いずれにしても来年のプロテストに合格しなければ、今後制度変更がなければ日本のツアーに出場することはできない。
今回の制度変更が決まったときにLPGA広報担当者は「これまでの制度はゴルフファンの方に分かりにくかった。単年登録と正会員での違いが一般の方々に伝わりづらかったため、このような制度にした」と説明した。
確かに『ツアーで優勝した人かテストに合格した人がプロです』という明確な基準はできた。単年登録を廃止にするかわりに優勝者、そしてシード選手には正会員の資格を付与する制度も同時にできた。だが、優勝、即会員というルートがアマチュア向けという見方はできても、そもそも試合に出て賞金を加算できなければシード選手にはなりようがない。結果、日本のツアーに出場したくてもできない“ツアー難民”を生むこととなってしまった。
今なお続く漫才日本一を決めるイベント『M-1グランプリ』ができたとき、結成から10年以下という出場規定が設けられた(現在は満15年以内に延長されている)。この理由について創設者は「諦めるきっかけをつくるため」と話した。もしかしたら明言はしていないが、今回のプロテストの制度変更にはそういった側面があるのかもしれない。
それにちょうど制度変更のタイミングということで、今回はアマ資格を放棄している不合格者が多数出たが、今後はアマチュアとして出場した不合格者のところで述べたとおり、減っていくこととなるだろう。そうなれば自然と“ツアー難民”は減っていく。
「合格できなかった選手が悪い」、「ここで合格できない選手はツアーでも活躍できない」といった意見もあるだろう。プロゴルファーの世界は実力主義。甘やかす必要は全くないと思うが、問題は制度変更のタイミングだ。日本ツアーがダメでも、せめて海外に多くの選択肢を残すような配慮をしてもよかったのではないか。日本で行われている唯一の米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」の週だからといって、台湾ツアーのQTと同週に開催するのはいかがなものだろうか。もしくはステップ・アップ・ツアーの下に3部ツアーを作るなど何かしらの救済をすべきだったと思う。
そんな大きなプレッシャーの中で、トップ通過を果たしたイ・ソルラ(韓国)をはじめ山路晶や田中瑞希、はたまたアン・シネ(韓国)といった合格した“元・単年登録選手”たちには拍手を送りたい。また、制度変更の都合上、1学年下の選手と一緒に初受験となってしまった安田や西村優菜、吉田優利といった選手たちも素晴らしかった。そんな門出を祝う場所で、合格者よりも不合格者の今後が気になってしまうプロテストだったことが非常に残念でならない。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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