<HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 最終日◇10日◇PGMゴルフリゾート沖縄(沖縄)◇7226ヤード・パー71>
虎さんことチェ・ホソン(崔虎星、韓国)が、年に1度の沖縄大会を盛り上げた。お決まりのクルリと回るスイングやオーバーなアクションで観客を楽しませつつ、3日目を終えて単独首位に立った。
ショットだけじゃない! 虎さんはグリーン上でもダイナミック【写真】
コミカルなキャラクターとは裏腹に、最終ラウンドの戦いを冷静に見据えていた。「(1打差の2位は)賞金ランクもメルセデスポイントランクも1位の今平(周吾)選手。5ストロークくらい伸ばさないと優勝できないと思っていた」。その言葉通り、今平と終盤まで接戦が続いた。8番でバーディを獲った今平が1打リードし、11番で再び逆転。15番でトータル13アンダーに肩を並べたが、17番で今平がボギーを叩き、ここでバーディを奪ったホソンが2打差のリードを作る。
最終ホールはセカンドショットがグリーンを大きくオーバーして奥のラフまで行ったが、そこからアプローチで約1.5mに寄せて2パットのパーセーブ。トータル14アンダーで優勝を決め、「最後の最後までお互いに頑張って、いいプレーができました」と笑顔で約1年ぶりの優勝カップを掲げた。
昨年の優勝も、11月の海沿いのコースだった。「秋になると体のコンディションが戻ってくる。自分が生まれたところもプアンという海が近い場所だった」と大会とも好相性。「コースは風が強くアップダウンが激しいので、弾道の高さをきちんと判断できたことがうまくいった」と、風対策も万全で3勝目をつかんだ。
今季は日本を主戦場にしながら、米ツアー3試合、欧州ツアーにも参戦した。「故郷の父の体調がよくない状態で、優勝して報告をしたかった。妻と一緒にツアーを回っているので、子どもの面倒を見てくれている義理の父と母にも感謝しています」。離れて暮らす両親と、12歳と13歳の子どもたちにも吉報を届けられる。
この優勝で、賞金ランクも26位から8位にアップ。今季優勝者などに出場が限られる最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」への出場も決定させた。「本当に嬉しいです。光栄です。最後まで頑張りたい」と笑顔を見せた。(文・谷口愛純)
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