<伊藤園レディス 初日◇15日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741ヤード・パー72>
大会初日となる15日(金)に21歳の誕生日を迎えた渋野日向子。自身初というバースデーのプレーは3バーディ・2ボギーの「71」。首位と5打差の1アンダー・36位タイとなった。
『今日が誕生日の渋野日向子です』というアナウンスから始まった18ホールは、「点数をつけるとしたら…30点ですね」という1日となってしまった。前半80ヤードを乗せられないなど、アプローチに苦戦しながらもパッティングでしのぐ展開となった。だが、後半は一転ショットが良くなったものの、今度はグリーン上で精細を欠いた。
さらに左に池がある17番パー3では「攻めようとしたけど体が逃げてしまった」と右のバンカーへ。「池に入れるよりも悔しい。攻めた感じがしない」と持ち前のアグレッシブさも欠いてしまった。「ポンコツでしたね」と不満が残る時のお決まりのフレーズとともに唇をかんだ。
それでもホールアウト後に、主催の伊藤園からサプライズのケーキをもらうと表情は晴れやかに。「今日のゴルフのイライラが全部吹っ飛びました!(笑)うれしかったです」と持ち前の笑顔が満開となった。「朝からギャラリーさんからもたくさんプレゼントをいただいて…これまでで一番たくさんの人に祝ってもらいました。生まれてきて良かった(笑)」とうれしい一日となった。
色々なことがありすぎた1年から次の1年へ。前日同様、来年は「世界に羽ばたけるような準備をする年になると思います」と決意をにじませた。「20歳の1年は想像していた以上の成績を出すことができました。21歳では目標をさらに高く持って頑張り続ける年にしたいと思います」と目標設定の立て方を変えていく構えだ。
20歳から続く、目下の目標は賞金女王。この日は賞金ランキングで上につける申ジエ(韓国)、鈴木愛と同組となったが、鈴木が6位タイ、ジエが15位タイ。後れをとる展開となった。「これだけ差がつくのは当たり前ですが、この試合でトップ5以内、さらに他の試合で優勝しないときついと思います。全試合トップ3に入るくらいでやらないとダメ。あしたはもっと強気で頑張ります」。
当初2日目の目標を「68」としていたが、「65!…いやレギュラーの自己ベスト(デサントレディース最終日の「64」)を更新できるように頑張ります」と攻めの姿勢を見せた21歳。機嫌と積極性を取り戻して2日目へと向かう。(文・秋田義和)
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