<大王製紙エリエールレディスオープン 初日◇21日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6580ヤード・パー72)>
トーナメント会場で、選手の印象的な言葉や、プライベートシーンなどを耳にする機会が多い現場記者。そのなかで『あの時、何を考えていたの?』、『今ハマっているものは?』、『プロの悩みって?』…のような選手の素の表情やツアーの裏側が分かる、ちょっと“パンチ”の効いた(?)話をお届け!【大王製紙エリエールレディス】
こちらも佐伯チルドレンが集結!【大会写真】
今大会を最後に、ツアー出場を休止することを発表した佐伯三貴。ツアー7勝を挙げた選手が愛媛で一区切りをつけるが、これに“何とか間に合った!”と感じたアマチュアがいた。本戦出場権をかけた選考会「第7回エリエールレディスアマチュア選手権2019」の香川県会場で優勝して今大会の出場を決めた愛知県一宮市立南部中学2年の清本美波だ。
清本は小学校2年のときに「マンシングウェアレディース東海クラシック」に観戦に行った際に、佐伯三貴がサンバイザーをくれたことに感動。それからは佐伯を神のようにあがめ、苦しいときもサンバイザーのことを思い出しながら乗り越えてきた。それは同じ舞台で戦いたいという思いからだ。
そして強い思いを胸に、ようやく今年の6月に「ニチレイレディス」で初めてのレギュラーツアーへの出場権をつかんだが…、佐伯は同大会に出場せず。同じ舞台で戦うという夢は叶わなかった。
そんな紆余曲折を経たものの、奇しくも佐伯がツアーに一区切りを決めたラストマッチで“共演”が実現。「最後の最後で同じ舞台に立てて良かった」とまさしく土壇場で夢の一つを叶えてみせた。
残念ながら予選ラウンドでの同組はならなかったが、週末まで残ることができれば“神様”と同じ組でのラウンドとなる可能性もあるため、なんとか決勝ラウンドに進みたいところだ。
一方のラストマッチに挑む佐伯は報道陣の取材に対してこんなことを言っていた。
「プロゴルファーは人に対して夢も希望も与えられる職業です。今日お話しした子が以前サンバイザーをあげた子だということを聞きました。今プロになっている子でも私をテレビで見てゴルフを始めたと言ってくれた子もいました。そういう風に言ってもらえると、私もやっていてよかったなと思います」
開幕前日には“もう一つ”のサンバイザーを清本にプレゼント。こうして熱き魂は継承されていく。
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