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女性アスリートが長年戦い続ける難しさはどこにある? 『ツアー撤退表明』続く女子会場でトッププロに聞いた【記者の目】

渋野日向子が逆転賞金女王に望みをつなぐ勝利を挙げるなど、大きな盛り上がりを見せた「大王製紙エリエールレディス」。今年のゴルフ界を象徴するルーキーがまたしても日本中を沸かせるなか、愛媛県にあるその会場は今週“別の表情”も見せていた。長年ツアーを支えた選手の相次ぐ『ツアー撤退表明』によって、送別の場にもなっていたのだ。
諸見里しのぶ、宙を舞う
先週の「伊藤園レディス」では、「モチベーションの低下」を理由に、長年シードを守ったツアー3勝の大江香織がツアーを離れる決断を明らかにした。「何があるかは分からないけど、今の気持ちはもう試合に出ることはないと思います」。実質的な“現役引退宣言”となった。
そして、その次の週の愛媛ではツアー9勝の諸見里しのぶ、同7勝の佐伯三貴、同3勝の一ノ瀬優希がツアー休止を自らの口で表明した。「キッパリとやめるわけではない」と話した佐伯のように、この3人については、まったく試合に出なくなるというわけではない。推薦出場などの機会があればプレーする意向も口にしているが、それでもホールアウト後には花束が贈られ、送られる者、そして送り出す者の両方が涙を流すシーンが印象に残った。
もちろん、どれだけ希望しても出場権を確保できていなければ試合に出られない厳しい世界。今回は優勝経験があり、かつ長年第一線でプレーした実績ある選手が、事前にツアーから退くことを表明していたことで“ラッシュ”の様相を呈していたが、出場を望みながらも出られなくなる選手が毎年のように現れるのも現実だ。そういう選手が、再び出場権をつかむため必死に汗を流すのか、そうでないかが『撤退』という表現の一つの基準になりそうだ。
一ノ瀬は4日間の戦いを終え、「寂しい」という言葉とともに「いつもQTに向けてとか、シードを獲っても1日休んだらもう練習だった。あしたから何もしなくていいと思うと不思議。休憩できると思うとホッとしますね」という本音も口にした。トップカテゴリーで戦い続けることの大変さを改めてうかがい知れたが、その難しさについて現役のトッププロたちにも聞いてみた。
今シーズン2勝を挙げている33歳の上田桃子は、「年々進化していかないと後退する世界。そして進化するためにはリスクも背負わないといけない。この“せめぎあい”が難しいと感じる部分ですね」と戦い続けることの厳しさを表現した。
そして、この気持ちを維持するために重要になるのが「体」だと話す。実際に今回の佐伯、一ノ瀬、諸見里もケガに苦しんだ選手。上田は、「体の調子が悪いと、頑張りたいけど、頑張れないというジレンマが出てくると思う。心と体が一致しないのはもどかしいでしょうね」とその心中をおもんぱかった。進化したい気持ちがあっても、体が言うことを聞かなければ、その速度はどうしても鈍化してしまう。場合によっては後ろに下がることも。
「毎週のように試合が続く」、「回転運動のスポーツで、トレーニングもケアもバランスよくやる必要がある」という競技とあって、上田も体への気づかいを怠らない。そして、この体を資本に「コーチと一緒に技術も毎週新しいことに取り組めている。情熱はなくなっていない」というモチベーションにつなげている。“無事是名馬”という言葉もあるが、それに向け「日ごろの準備が大事」という意識を常に心にとどめている。
一度下がってしまったモチベーションを立て直すことの難しさを話してくれたのが、宮里美香だ。
今季から日本ツアーを主戦場にし、来季の賞金シードに入った宮里だが、長年戦った米ツアーを離れる時には気持ちも落ち込み「ゴルフ以外の道に進もう」という選択肢も頭をよぎったという。それだけに「ほんの一握りの人たちが活躍する厳しい世界。そのなかで一度落ちた気持ちを再び上げるのは、並大抵のことではないですね」ということは身をもって理解している。
宮里自身は、「その道もあるかな」と母国ツアーへの参戦をモチベーションに再び心に火を灯すことができたが、一方でこんな本心も口にする。「1年間日本でやってきて改めて『ゴルフが好きだな』とは思った。でも、いつどのタイミングまで競技を続けるかは自分自身でも分からないですね。他の人から見ると『まだできるのでは?』と思っても、それは本人にしかわからないこと。(撤退表明をした)みなさんは、すごい決断をしたなと思います」。選手にとって、“継続”と“撤退”は決して遠い位置にあるものではない、そんな印象を受けた。
女性には、結婚さらにその先に出産という大きなできごとも待っている。「私自身、今は30歳を過ぎても大丈夫かなと思う部分もあるけど、ゴルフ界も含めどの世界でも30歳を、一つの節目にしている女性は多いと思う」。その意識が競技から離れる決断を後押しても、なんら不思議ではない。
コースに託児所などが備えられ、出産後すぐに競技に復帰する選手も多いという米国ツアーで長年戦ってきた宮里の目には、まだ今の日本ツアーは「結婚したら辞めないといけない」という風にも映っている。「子供が産まれてもゴルフができる、というのはアメリカではすごく感じられる部分」と日米ツアーの違いについて話した宮里。この環境・風土といったものは、ツアー生活を続けるうえで大きな外的要因になりそうだし、多くのベテランが活躍を続ける男子とは異なる部分といえる。
もちろん、「もっとゴルフがうまくなりたいし、私にはまだ伸びしろがあると思っている」と話す42歳の大山志保のように、大ケガを経験してもそれを乗り越え、戦い続ける選手もいる。アスリートとして避けられない“そのタイミング”は、その動機も含めもちろん人それぞれだ。今回『撤退』という言葉を連日耳にする機会が続いたことで、女性アスリートたちの心中を“少しだけ”知る大会となった。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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