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渋野日向子に吹いた追い風も… 鈴木愛が最後に魅せた驚異の対応力【辻にぃ見聞】

鈴木愛、渋野日向子、申ジエ(韓国)の三つ巴の賞金女王争い。異様な緊張感のなか行われた、「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」はペ・ソンウ(韓国)の優勝で幕を閉じた。そして鈴木が激戦の末に2度目の女王の座に輝いた。そんな最後の最後まで全ての行方が分からなかった、国内女子ツアー最終戦を上田桃子らのコーチを務める辻村明志氏が解説する。
鈴木愛と渋野日向子はこんなに遅くまで練習していた
■単独2位が最低条件 厳しい状況の渋野日向子に吹いた追い風
2年ぶりに最終戦までもつれた賞金女王争いだったが、自分が何位でも相手2人の順位によっては戴冠できる鈴木とは対照的に、ジエ、渋野は単独2位が最低条件。そのうえで鈴木の順位次第という厳しいハードルがあった。
最終戦の舞台は、年に3試合しかない芝目の強いコーライ芝のグリーンが牙をむく宮崎カントリークラブ。そのため、何度も経験している鈴木、大会2勝を挙げているジエに対して初出場となる渋野は厳しいという見方も少なくなかった。
だが、終わってみれば優勝のソンウ、渋野と並ぶ2位タイの古江彩佳、そして4位の河本結までが初出場の選手で占められた。この結果の要因を今大会で小祝さくらのキャディを務めていた辻村氏は「グリーンが影響している」と解説する。
「宮崎CCといえば琉球(ダイキンオーキッドレディス)、川奈(フジサンケイレディスクラシック)と違う“速い”コーライ芝が名物ですが、今年のグリーンは例年よりも重くてスピードがありませんでした。ここに、いつもとは違う“速くない”難しさがありました。コーライ芝である上に、重たいからしっかり打たないと入らないことは頭で分かっていても、毎年出ている選手には、オーバーすると“すーっ”と転がって行ってしまう例年のイメージが頭にあったと思います」
この“いつもと違う”グリーンに一番苦しんだのがジエだった。
「ジエさんは強気なパッティングをする鈴木さん、渋野さんとは異なりジャストタッチで入れるタイプ。そして、好調の2人と違って11月に入ってからすごくパッティングに悩んでいましたから。練習場で何本もパターを試していた。それでも打てなかった。ラインに乗っていないし、届かない。アドレスに入ってからの間が非常に長かったのが、迷っていた何よりの証拠でしょう」
過去2勝を挙げて、3人のうち誰よりも大会との相性がいいと目されていた名手には思わぬ誤算だった。また、「例年になく前後の2カ所のティを使用するホールが多かった」ことも、得意コースでのいいイメージを作りづらくさせていた。
■最終日にきっちり合わせた鈴木愛 迷わない精神力が最後で爆発
もちろん、このグリーンに鈴木も苦戦しなかったわけではない。2日目のラウンド後には今のパターが合っていないのかと、練習グリーンでエースパターを試したり、「1年ぶり」というテークバックを行わずアドレスのままボールを押し出すロングパットの練習を行い、体を使ったパッティングができているか確認するなど、様々なチェックを敢行したが実らず。3日目を終えて「ストロークは悪くないのですが入らない。あしたはグリーンが速くなって欲しい」と半ばお手上げ状態だった。
だが、最終日のパット数は26。この数字は柏原明日架、三ヶ島かなと並んで最上位。さらに柏原はパーオンが18回中6回、三ヶ島も9回。鈴木は10回という数字を見れば、ショットが寄ったことを含めてもパッティングが決まっていたことは明確だ。
「鈴木さんは、ストロークは悪くないのに入らない、という状況でも自分を信じ続けて迷わなかった。別のパターを試したのも『どちらのほうがこの芝に合うかな』というポジティブなもの。少しでも迷いが出れば、今回のグリーンでは届かない。そして、これまでの類いまれな練習量で培ってきたグリーンと自分との感覚の微調整。技術うんぬん以上に、気持ちの強さ、練習量、修正力が最終日のパッティングにつながりました。そうやって渋野さんに『優勝しなきゃダメ』というプレッシャーをかけ続けることができた。そのほんのわずかな差が賞金女王争いの結果につながったと思います」(辻村氏)
そんな見ている側からすれば、最後まで目を離すことができなかった2人の最高峰の戦い。それは、これで終わるわけではない。
「最後は技術を超えて心と心の争いとなり、今回は鈴木さんに軍配が上がりましたが、この戦いは来年の東京五輪の出場権争いまで続くでしょう。渋野さんが今大会で一番苦しんで見えたのがグリーン周りのアプローチ。特にふわりと浮かせて寄せる部分はこのオフの宿題となったと思います。ですが、それ以外はいうまでもなく非常にレベルが高い。五輪までにはすでに2人が出場権を持っている海外メジャーの試合も多数ある。その辺りも非常に楽しみですね」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。著書には『ゴルフ トッププロが信頼する! カリスマコーチが教える本当に強くなる基本』(河出書房新社)がある。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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