<ゲインブリッジLPGAアット・ボカ・リオ 初日◇23日◇ボカ・リオGC(フロリダ州)◇6701ヤード・パー72>
米ツアーデビュー戦で暫定ながら2位タイ発進を決めた河本結。慣れない土地でのプレーにも、「日本では味わえないことをたくさんできている。すごく新鮮でワクワクドキドキが止まらないですね」と笑顔のプレーを続けた。
ド派手なデビューラウンド!河本結の初日ハイライト動画
この好成績の要因として、こんな工夫もうかがえた。米国ツアーで活躍するためには生活面での適応力が重要になるのはもちろんだが、コースでは克服すべきことは多い。その一つが、日本とは異なる洋芝への対応力だ。ボカ・リオGCのグリーンは芝目の強いバミューダ芝。この上でプレーした河本も、「ラインが読みづらくて、ショートパットに気持ち悪さを感じていた」とやはり違和感を覚えたという。
そのフィーリングをよくするため、試合当日の朝まで使用パターを悩み抜いた。そして「エースは封印しました」と、昨年日本ツアー初優勝時などバッグに入れ続けてきたオデッセイの『トゥーロン アトランタ』を抜く決断をくだした。その代わりにバッグに入れたのは、同じオデッセイの『ストローク ラボ V-LINE CS』だった。
この2本の違いはトゥーロン アトランタがショートスラントネックなのに対し、ストローク ラボはセンターシャフトという点。チェンジした理由について河本は、「(バミューダ芝の)このグリーンでは出球が大事だと感じました。センターシャフトの方が、ボールを中心でヒットして真っすぐ打ち出すことができた。中央にシャフトがあるから、その先端で打てるイメージが出ました」と説明する。
普段このセンターシャフトのパターは、出球を確かめる時などに使用する練習用で、試合では「初使用」。勇気のいる、この大きな決断がグリーン上の安定感、ひいては上位発進につながる一つの要因となった。
ラウンド後には、練習グリーンでティを使用するものなど、いくつかのパッティング練習のルーティンを行い、デビュー戦の一日を締めくくった。「ようやくルーティンにできる練習が見つかった」と、練習内容にも手ごたえ十分だ。慣れない芝もどこ吹く風―。そんな様子で堂々とコースをかっ歩する姿を、2日目以降も見せたい。(文・間宮輝憲)
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