<WGC-メキシコ選手権 3日目◇22日◇クラブ・デ・ゴルフ・チャプルテペック(メキシコ)◇7355ヤード・パー71>
2017年8月の「ウィンダム選手権」以来、3年ぶりの北米大陸での戦いに臨んでいる石川遼。トータル12オーバーの70位タイと苦しんでいるが、ここまでの3日間、「テレビで観ているのと、同じコースを回るのでは違う」とさまざまなことを感じている。
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10年前とは同じ舞台でもほかの選手の見え方も変わった。「この5年とかで紆余曲折あった中で、改めてトップの選手を見ると感じ方がぜんぜん違う。09年はたんに格好いいなと思っていた。でも、自分の物差しが変わったんで、見えることが大きく変わった」。自身も様々な経験をしたことで感じることにも変化がでてきた。
「改めて飛んで曲がらない選手が上のほうにいる。上の上はやはり次元が違うと改めて思った。飛ばすのも技術。パワーじゃない。体の使い方とか、そういう意味では長い道のりだなと思う。あれだけ振れているのにケガをしないのはすごい技術」
この日同組で回ったカン・スン(韓国)は、その典型的な振り切る選手。「ああいう目に見えて振り切るのは分かりやすい。彼も勝っている選手。ヒデキも日本でやっていたときよりもこっちのほうが振っている。それに耐える体も作り上げているだろうし。諦めちゃいけないんだなと思った」。自分とあまり体型が変わらない選手が、自分以上に振り飛んで曲がらない。「本当に僕は足りないことだらけだな…という嬉しさ」を感じつつ、「今から死ぬ気で取り組んで何年後か…。でも、やらないという選択肢はない」。
さらに上を目指すためにも、この環境に戻りたい。「やっぱり基準をこっちに置いておくためにも、こっちに居たいなという気持ちはすごくある。ここの上の選手だけでなく、アメリカ下にも世界一になれる選手がいっぱいいる国。自分としては今年はスポットで出る流れになるけど、自分のフィジカルとテクニックの部分に取り組みながら、メンタル的にもこっちに気持ちが向いているということが今週も再確認できた」と改めて米国ツアーへの思いを口にした。
次週の「ザ・ホンダ・クラシック」へも出場予定。「残念ながらこの位置なので、順位とかってよりも来週に向けてやっていくってことしかないかなって思うけど、今週も最後まで諦めずに頑張りたい。来週もそういう意味ですごく楽しみ。何を感じるのか、すごく楽しみです」。スコアは苦しい状況でも、収穫は少なくない。
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