鈴木愛は今年2つの大目標を立てていた。それが、2年連続となる賞金女王、そして東京五輪への出場だった。だが、2020年の国内女子ツアーは、21年と統合されて1シーズンに。そして東京五輪も1年の延期が決まった。そんななかで迎える今年をどのように戦っていくのか。18日(木)のリモート会見で、そのプランを明かした。
女王は着物も似合います【写真】
賞金女王への思いは昨年以上に強かった。「最初に賞金女王になったとき(2017年)に、翌年はケガがあって達成することができませんでした。チャンスがまた巡ってきたので、気合を入れて臨もうと思っていました」。だが、2年が1シーズンに統合されたことでプランを変更する。特に課題に挙げたのが練習量だ。
「いつも1年だけでも最終戦では心身ともに苦しい状況になっていました。ですが、今回は今まで経験したことのない長いシーズンとなります。そうなると練習量を減らすなど配分を変えていかないと乗り切れません」。それが1つ今年のテーマとなりそうだ。「練習量を減らす調整にアジャストしないといけない。難しいですが、探っていきたいです」と21年に向けて手探りするシーズンという位置づけにもなる。
メンタル面、さらに試合勘ということも考えれば、20年は絶対に1位という形でなくてもよさそうだ。「最初の10試合くらいが大事になってくると思います。できれば、そのなかで1つか2つ勝って、賞金ランキング5位以内で21年に向けてやっていきたい」という青写真を描く。
一方で東京五輪を踏まえれば海外メジャーもカギになってくるが、こちらもそう簡単にはいかない。特に出場したいと挙げるのが「ANAインスピレーション」(9月10日〜13日)、「全米女子オープン」(12月10日〜13日。ともに変更の可能性あり)の2試合。だが、現実はなかなか厳しそうだ。
「出たい気持ちだけでいえば80〜90%くらいあります。ですが、ANAインスピレーションに出ると、出られない(日本の)試合も多くなります。10月1日から始まる日本女子オープンにギリギリ間に合うかというスケジュールになってしまう。さらに言えば海外の方が感染者が多い。そういったリスクを考えると…行く確率は20%くらいになってしまいます」
今後の状況によって、さまざまなケースが考えられるなかで目指す2つの大目標。女王の新たな挑戦がいよいよ始まる。
<ゴルフ情報ALBA.Net>