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大会を好機に変えて　開催地も女子開幕戦に向け最善の準備【女子ツアー開催に向けて】

約3カ月遅れの国内女子ツアー開幕戦「アース・モンダミンカップ」が25日に始まる。試合会場となるカメリアヒルズカントリークラブ（千葉県袖ヶ浦市）では最終準備を進めている最中だ。
今年は新型コロナウイルスの影響から例年とは違う対応が求められる。そのうえ、開幕戦の地になったことからツアー関連各所のみならず他団体やゴルフファンからの注目も集まり、気苦労は多そうだが、同クラブ副支配人の粉川さんは「本当にゴルフ業界にとって良かった。開幕戦がカメリアで行われることになり光栄です」と、前向きに話す。

通常、同クラブはメンバーシップ制を取っておりウイルス感染拡大防止のためにあらゆる対策を講じている。今回、大会を行うことでより一層の対策を講じることができ、「大会のおかげで安全性をより高められています」という。一般営業の際も、同クラブのメンバーに向けた健康チェックもやりやすくなったそうだ。

大会に向けては、ロッカールームへ大小合わせて空気清浄機10台近くを導入。レストランには対面でも安心して食事ができるようアクリル板を設置するなどした。細かな配慮も忘れず、手指用消毒薬の数を目の付くところにある状態まで増やし、大会を控える身として最善の準備を尽くす。

大会事務局の運営方針に基づき行う対策もある。大会中は密にならないようコースの従業員数を極力減らすほか、普段は利用できる浴室やサウナなども個室シャワールームのみ利用可とし、タオルなどの備品も片づける。
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女子プロからは、開幕戦が延期になるなどモチベーション維持に苦労したと聞くが、会場側はどうだったのか。「アース製薬さんの開催への強い思いがあり、開催するだろうと思っていました。同社の大塚達也会長が、選手へ試合の場を提供したいという思いにうちも沿いたい。コースメンテナンスなども粛々と続けてきましたね」。本来の開幕戦だった「ダイキンオーキッドレディス」の中止が決まっても、粉川さんが話す通り会場側に動揺はなかった。コロナ禍での開催を実現させたのには、2012年の大会当初から培ってきたスポンサー・コースの信頼関係があってこそかもしれない。

9年目を迎える今年、粉川さんに例年との大きな違いを聞いた。毎年、大勢詰めかけるギャラリーの反響を楽しみにしているが、今年は無観客試合なため、それがない。また、毎年大会を楽しみにしている同クラブのメンバーの入場も断っているが、試合が目前に迫っている今でも「観戦はできないのか」との問い合わせは止まない。大会を生で見てもらえない状況に「心が痛いです」と、粉川さんのトーンも下がった。

新型ウイルス蔓延後、初の国内ツアーになることから本大会が、これに続く大会の開催基準になるのは間違いない。冒頭にも書いたが注目度は高くプレッシャーもあるだろう。そんな中でも粉川さんは「この後のツアー中止も続いているが、アース・モンダミンカップに続くトーナメントが出てほしいです」とツアー継続を願う。最後に開幕への思いを聞くと、「JLPGAはじめ運営のみなさんは手探りでの開催になりますが、ゴルフ場としても良いスタートが切れるよう務めます」と開催地としての強い思いを口にした。

<ゴルフ情報ALBA.Net>