<ワークデイ・チャリティ・オープン 最終日◇12日◇ミュアフィールド・ビレッジGC(オハイオ州)◇7456ヤード・パー72>
「ワークデイ・チャリティ・オープン」は日系米国人のコリン・モリカワ(米国)が、ジャスティン・トーマス(米国)との3ホールに渡るプレーオフを制して、ツアー2勝目を挙げた。
ジャスティン・トーマスの芸術的ジャンプスイング【連続写真】
現在23歳のモリカワは昨年ツアーにデビューしてから、出場24試合で予選落ちは前週の「トラベラーズ選手権」の1度だけ。2度目の予選落ちをする前にツアー2勝を挙げたのは、過去30年ではタイガー・ウッズ(米国)に続いて2人目になる。米国男子ツアー再開初戦の「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」では、プレーオフで1メートルのパーパットを外して、ダニエル・バーガー(米国)に敗れていた。
今大会の最終日の上がり3ホール、16番ホールのティグラウンドでは、首位のトーマスは21アンダー、2位のモリカワ(米国)は18アンダーで3打差がついていた。その時点で“勝ちそうなほう”は明らかにトーマスだった。「すごく悪いスタートで、だけどそこから本当に必死で踏ん張って、良いショットを取り戻した。3ホールで3打のリードを失うのは許しがたかった。今はとても残念だし、悔しくて仕方ない」とトーマスは振り返る。
上がり3ホールで、トーマスは16番と18番でボギーを打ち、対するモリカワは17番でバーディを奪ってトータル19アンダーで並ぶことになる。プレーオフに入ると、トーマスが先に15メートルのバーディパットを決めてガッツポーズ。モリカワにプレッシャーをかける。対するモリカワは「ジャスティンがバーディを決めてきたから、僕も絶対に入れないといけなかった」と7メートルのバーディパットを沈めてガッツポーズをお返し。手に汗握る展開となった。
プレーオフ3ホール目、10番ホールのティショットをトーマスは右の林に打ち込んで、2打目は出すだけ。結局ボギーとして、パーをセーブしたモリカワが勝利した。「今日はクレージーな1日だった。ジャスティンは簡単には負けてくれないから自分が伸ばさないといけないと思った。終盤に勝つチャンスがあることを願ってプレーしていた。今はものすごく興奮している。勝ててすごくうれしい」とモリカワはインタビューで答えた。
そのインタビューの中でモリカワはトーマスとの関係についても触れている。「ジャスティンは去年僕がプロ転向して、カナダの試合に出たときにものすごく助けてくれた。ものすごく恩を感じている」。モリカワにとってプロデビュー戦となった「RBCカナディアンオープン」ではトーマスと夕食をともにしていたのだ。
前週の「トラベラーズ選手権」ではプロになって初めて予選落ち。モリカワは彼女と一緒にリラックスして過ごしていたという。「予選落ちしてものすごくたくさんのことを学んだ。これからメジャー、フェデックスカッププレーオフが待っている。このトップ選手らと戦って行く準備はできたと思う。とても楽しみにしている」と自信を掴んだ23歳。メジャー制覇を目指す松山英樹にまた強力なライバルが現れた。
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