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選手を守れなければツアーも守れない【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

「練習でできても試合でできるようにならないと」。プロゴルファーからよく聞く言葉の一つだ。体が覚え込んだスイングを改造したときなど、練習でどれほどできるようになっても、ミスの許されない試合の緊張感の中でできなければ本物ではない、ということだ。
コロナ禍で試合が行われない現在の状況は、練習する時間は豊富だが、最終的にそれを仕上げる場がないということ。思いがけずできた時間をどう使うかが、将来への大きな蓄えになる。だが実戦が伴わず、仕上げができなければ“宝の持ち腐れ”で終わってしまうことも十分に考えられる。それほど長いあいだ、プロたちは『待て』の状態を強いられている。
例えば、渋野日向子。昨年「全英AIG女子オープン」で優勝し、日本で賞金女王争いも演じた勢いが、試合ができないことで削がれているのは紛れもない現実だ。女子ツアーで唯一行われた「アース・モンダミンカップ」では残念ながら予選落ち。世界進出を視野に入れ、アプローチを中心にオフに磨いたことがいいほうにも悪いほうにも出たかっこうだ。早い話が実戦不足。もちろん渋野のせいではないのはいうまでもない。
同じことは、優勝した渡邉彩香や、プレーオフで敗退した鈴木愛についてもいえる。結果はよかったが、せっかくのその感触を生かす場がないのが現実だ。
調子の波を保つのが難しく、旬がそれほど長くないスポーツ選手にとって、試合がないことはそれほど深刻だ。元トッププレーヤーである男女両ツアーのトップが、そのことをわからないはずはない。
何度も書いていることだが、コロナ禍そのものについて、いちスポーツ団体がどうこうすることはできない。だが、それでも対応し、その中でベストを尽くさなければ前には進めない。
勘違いされやすいのだが「以前と同じ状況で試合を行う」というのが、ベストを尽くすことではない。できないことはできない。だが、できない理由を探すのではなく、やれる方法を考える。どれほど気を付けて生活していても、社会生活を送っていればいつどこでウイルスに感染してもおかしくないのが今の日本の状態だ。「感染者が出ない」ではなく「感染を広げない」という覚悟がなければ何もできない。その上で、できる限りファンに見てもらう方法を考える。当たり前の話だ。
 
野球もサッカーも限定的ではあるが観客を入れての開催を始めている。ウイルス感染で死者まで出した大相撲でさえ、19日からの7月場所は1日2500人だけとはいえ観客を入れることを発表している。
それでもまだ、ゴルフでは観客を入れるどころか、女子で次の1試合が無観客で行われることが決まっただけだ。ゴルフ場という開放的な場所で、工夫を凝らせば「密」が避けやすいスポーツなのにもかかわらずできないのは、ツアーが「ベストを尽くしていない」からといわざるを得ない。ツアーだけではなく、この状況で安全にできるゴルフというスポーツをアピールする絶好の場もつぶしてしまっている。
リスクを恐れるあまり、試合を行うことに消極的になってばかりいては、選手たちは『旬』を逃すことになる。そのことがツアー全体によくない形ですぐに影響してくるはずだ。
選手一人一人を守れなければ、ツアーそのものも守れない。そんな当たり前のことを改めていわなければならないのだろうか。(文・小川淳子)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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