<ISPS HANDA 医療従事者応援 チャリティレディーストーナメント 最終日◇4日◇伊豆大仁カントリークラブ(静岡県)◇6513ヤード・パー72>
2日間行われたチャリティマッチで、原英莉花が今後の“夏シーズン”を戦うための臨戦態勢を整えた。前日は「しょぼしょぼ」と評するラウンドで2オーバーと苦しんだが、最終日は4バーディ・ノーボギーと調子が上向きに。特に「ドライバーのスイングを修正できました」とショット面での手ごたえを感じながら、今月14日開幕の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で再開するツアーに向かっていく。
まだあどけない?4年前の原英莉花【特選フォト】
長かった自粛期間中は主に体力強化に時間を割いた原。ショット面については「(試合に向けて)集中しないと上向かないタイプ。ダラダラ練習してもアラ探しをしてしまうし、いったん置いておきました」と、ここから本格調整に入るところだった。そのため実戦ラウンドを迎えるにあたり不安を感じていた部分でもあったが、前日よりも上半身と下半身の連動を意識し、さらにアライメントを調整。シャフトも変更し臨んだ大会最終日に「1発だけいいショットがでました!」と、声を弾ませるプレーが飛び出した。
それが前半に向かえた13番パー5(527ヤード)。「飛びました」というティショットは、ピンまで残り210ヤードとするビッグドライブに。ここで2オンに成功すると、下りの10mを2パットで沈め会心のバーディを奪った。
伊豆大仁CCはアップダウンが激しいのが特徴だが、そんなコースを回っても「足は全く疲れていません」とトレーニングの効果も実感。「ここまで体力を溜めてきたので、あとは上位で戦えるようショットを上向きにしたい。強い気持ちは持っています」と、すぐに始まる連戦に向け気力と体力ともに満ち溢れている。
昨シーズンは夏の試合で疲れを溜め込み、秋口に入ると成績が下降線をたどった。それを踏まえての体力面の強化だったが、 今年は新型コロナウイルスの影響で、いきなり夏を戦うことになった。「(夏にシーズンインすることで)心と体がどう合致していくか。体は元気でも、序盤戦はリスクマネジメントにも気をつけないといけないですし。気候によって体の動きも違うので、そこはスイングなどから敏感に感じ取っていきたいですね」。例年とは異なる未知の戦いへの警戒心も忘れない。
体力面への自信を深めているからこそ、ここでショットに手ごたえを感じられたのは大きい。「緊張感があるなかで、どういうボールが出るのか。そのデータがとれたのはよかったですね」。自分でも驚くほどの汗をかきながら回ったこの2日間の“プレシーズンマッチ”が、軽井沢から始まる夏の陣での活躍に大きく生きてきそうだ。
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