<マラソン・クラシック 2日目◇7日◇ハイランド・メドーズGC(オハイオ州)◇6555ヤード・パー71>
先週のツアー再開初戦「LPGAドライブ・オン選手権」は優勝争いのすえ4位。今週も初日を3アンダー・16位タイで終える上々の滑り出しを切った河本結だったが、2日目に「77」とスコアを大きく落とし、トータル3オーバー・103位タイで予選落ちを喫した。
河本結の2020年ドライバースイング【連続写真】
「自分のスイングのフィーリングはすごくよかった。昨日よりも期待できるかなとも思ってました」。伸ばし合い必至という大会で、こう意気揚々とコースに飛び出したが、待っていたのは思わぬ結果だった。
10番からスタートすると11番でボギー、さらに12番のダブルボギーで前日の貯金を使い果たした。そのまま後半を迎えると、今度は2〜7番までに4つのボギー。ようやく8番パー3で、この日初バーディを奪ったが、予選通過ラインに2打及ばなかった。
「ターゲットに対してうまく体の向きを合わせることができなかった」とショットの精彩を欠いた。さらに前日のラウンド後に明かした右肩、右鎖骨の痛みも快方に向かわず、「それをカバーして感覚にない体の反応が出てしまった」と、スイング時に無意識に患部をかばう動きも感じとった。「いいスイングをしてもグリーンに乗らず、ピンチばかり。よく分からない、初めての感覚のゴルフでした」。呆然自失の一日を送ることになってしまった。
先月14日に日本を発ち米国入り。そこから2週間の自主隔離期間を経て、すぐさま先週の試合に臨んだ。その影響もあって、体のケアも1カ月ほど受けられず「コンディションの調整不足」を感じながらの連戦でもあった。
「痛みがあるなかで試合に出たこともあまりなかったですし、気づけていない体の疲労感もきっとあったと思います。そういう要因がプレーに影響することも初めての経験。練習の量時間、質に加えてケアの時間まで、細かくスケジューリングしていかないと最高のパフォーマンスを出すことはできないと感じました」
米国本土で苦楽の両面を見た先週、今週について河本は「不思議な2週間」と振り返る。男子メジャーも行われるような難コースで優勝争いを繰り広げた後、今度はバーディ合戦となるコースで苦汁をなめることになった。「自分でも『まさか…』って、びっくりする予選落ちでした。でもゴルフってそういうものかもしれないですね。その面白さや、難しさを改めて感じました」。それでも今後を戦ううえで生きる経験が詰まった、濃密な2週間になったとも言える。
予選落ちによってポッカリ空いてしまった土日は、しっかりと休息をとり「自分でも気づいていなかった疲れ」を抜くことを優先する。そして来週からは英国で「スコットランド女子オープン」(13日開幕)、さらにメジャー大会「AIG女子オープン」(20日開幕)の連戦に挑んでいく。
「両方初めての大会なので、コースなど知らないことばかり。でも調整がうまくいけば、いいプレーができると思う。自分に期待できるゴルフができるような状態に仕上げたいです」。“不思議な2週間”で得た経験を、スコットランドでいい結果につなげていきたい。
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