<ANAインスピレーション 事前情報◇9日◇ミッションヒルズCC(米国カリフォルニア州)◇6763ヤード・パー72>
渋野日向子にとって今季4戦目となる海外女子メジャーの「ANAインスピレーション」がいよいよ開幕する。月曜日には18ホール、火曜日には9ホール、そしてこの水曜日には9ホールと、合計2ラウンド回ってコースの状態をチェックした。
スコットランドで撮影! 渋野日向子の最新スイング【動画】
開幕前日のリモート会見では開口一番「暑いです。すごく。わはははは」と笑ってしまう。「いやーもう初めての経験ですね。何日か前に47度のときはびっくりしました。1日で1週間分の汗が出ましたね。でも乾燥しているからか日本の蒸し暑さほどではなかった。でも汗がにじみ出て、もうびしょびしょでした(笑)」。まず警戒しなければならないのは、現地でもかなり報道されている熱波。体に危険な暑さのため、ツアーはキャディがバッグごと乗用カートで移動できる許可を出したほどなのだ。
渋野は「氷嚢を持参してずっと持っている状態にしていた。試合中も持っていこうと思っています。あとは塩分補給が大切だと思うので、飴を食べながらとか、塩分の入ったお菓子を食べるとか、気をつけていました」と熱中症対策は当然考えている。“お菓子”という渋野らしいキーワードも飛び出した。
ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ3週間前の「AIG女子オープン」ではトータル12オーバーで、予選カットラインに3打及ばず予選落ち。「試合になると力んだり、何かを怖がって、少しおかしい」とアイアンショットに不安を抱えていた。
実は6月の国内開幕戦のときから「あまり風もないのに、なかなかグリーンオンできていない状態でした」と調子の歯車は狂っていた。そこに全英での強風が追い打ちとなり、「アイアンを怖がって最後まで振り切れない」状態に。国内で1戦とスコットランドで2戦し、今季は出場3試合でまだ予選通過がない。
課題のアイアンショットについては、「2週間ほど時間があったので、ほぼゴルフ場にこもってずっと練習していました。特にショットで何かを取り組んだというよりも、毎日18ホールラウンドする中で、しっかり振ってピンを狙っていくこと。練習はそれくらいです。気持ちの問題というか、そういうことを気を付けながらやってきました」と心と体のバランスの調整に努めてきた。
さらに今回は『前年優勝者』という看板もない。「前回の全英に比べたら気持ちも楽になってきて、この2週間でだいぶプラス思考な部分も戻ってきた。調子も戻りつつあるので、ちょっと楽しみな気持ちはある」と笑顔を見せる。
今季まだ予選通過がないことに対しては、「良いときもあれば悪いときもあるし、良いときが何年も何年も続くわけではないと思っている。予選落ちした瞬間は本当にショックなんですけど、何日か経てば気分を切り替えて、また次に向かって頑張れる。この3試合は悔しい思いをしているので、この悔しさを2度と味わわないように、やっぱり毎日毎日練習するしかないと思っているくらいですかね」と淡々と答える。
昨年の全英優勝で、どうしても周囲は渋野に新たな感動を期待してしまうが、本人はいたってマイペースだ。「あんまり自分に期待はしたくはないので、大きな目標というのはまだ立てられていません。やっぱりまだ今季は予選通過してないので、予選通過できるように頑張りたいなと思います」。
会見の最後はクシャッとした満面の笑顔で「センキュー」。明るいシブコが戻ってきた!
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