<ANAインスピレーション 2日日◇11日◇ミッションヒルズCC(米国カリフォルニア州)◇6763ヤード・パー72>
海外女子メジャー「ANAインスピレーション」の第2ラウンド。河本結はティショットが不調や、外国人キャディとの意思疎通がうまくいかずに苦しいゴルフとなった。それでも「74」と踏みとどまり、トータル1オーバー・52位タイ。自身初めてメジャーで予選通過を果たした。
「もっと上手くなりたい」河本結のドライバーショット【連続写真】
メジャー初挑戦となった8月の「AIG女子オープン」では、2日目にバーディなしの「80」を叩いて、トータル13オーバー・116位タイで予選落ち。「気持ち的にも技術的にも強くならないといけない」とコメントしていた。
海外メジャー2戦目となった今大会。「今週はちょっとですけど成長を感じられている」という。成長を感じている部分について聞かれると、「言葉で表現するのは難しいんですけど、キャディさんとのコミュニケーションだったり、他の選手との英会話だったり、言いたいけど伝わらないもどかしさだったり、プレー中の孤独感だったり、すべてにおいて慣れてきているというか、自分らしくいられるようになってきている。1試合1試合、1つの1つの出来事が、本当に自分を強く成長させてくれている」と表現する。
スタートホールの10番をボギーとした後、12番でバーディを取り返して迎えた14番パー3では、「キャディさんとのコミュニケーションがうまく取れなかった」のと、2打目が木に当たる不運も重なりダブルボギーにしてしまう。
そのときキャディとの間で何が起こったのか。「(ティショットの)球筋のイメージが合わなかった。キャディさんは右から風が来ていたから、右に打って欲しかったんだけど、私はフェードヒッターだから、ピンに打ち出して風と喧嘩させてピンに落ちるのが良かった。それが自分の頭の中で最後まできれいにイメージできなくて…。試合ではやってはいけない自分のメンタルが導いたスイングミスです」と反省する。
全英ではズルズルと後退してしまったが、この日の河本は違った。「でもまだ残りホールがありましたし、絶対に予選落ちはしたくないっていう思いだけで次のホールに行きました」と、15番パー4では15メートルの大きなスライスラインを見事に入れてバウンスバック。負の流れを止めた。
ピンを攻めたい河本と、セーフティにいきたいキャディとのやりとりは数ホール続いたが、安定したプレーで何とかスコアをまとめて見せた。言葉の壁もありキャディには自分の言いたいことは「まだ50%」しか伝えられていない。練習ラウンドには帯同する通訳には、「I wanna tryと言いなさいと言われている」という。
米国女子ツアーで9試合目を迎えたが、まだ1年目のルーキー。英語でのコミュニケーションがうまくとれず、周りを見ている余裕はない。しかし、「こうやってメジャーを経験したり、すごい選手が周りにいる中で自分がプレーしていることにすごく誇りを持てますし、やっぱりここで勝ちたい、ここで戦いたい、ここで世界のトップ選手と肩を並べたいっていう思いがすごく強くなっていっている」という河本。初めて迎えるメジャーの決勝ラウンドへは「楽しみです。あと2日間は思い切ってプレーしたい」と、がむしゃらにいく。
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