女性ゴルファーのためにJLPGAがするべきこと【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

ゴルフクラブを売る、買取、下取はお任せ!高額買取!

LINEで送る

最新ゴルフニュース

女性ゴルファーのためにJLPGAがするべきこと【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が持つ可能性と役割について、改めて考えてみた。オフィシャルウエブサイトには、こうある。「一般社団法人日本女子プロゴルフ協会は、女子プロゴルファーの資質の向上並びにゴルフの技術、ルール及びマナーの研究・指導を行うことにより、女子プロゴルフ界の健全な発展を図り、もって国民の心身の向上及び国際親善に寄与することを目的とする」。最後のセンテンスを読めば、女子プロゴルフ界のことだけを考えていればいいというものではないのがよくわかる。
原英莉花の歓喜の口づけ
「プロゴルファー」には、ツアーで活躍する者だけでなく、レッスンをする者、テレビ解説をする者など様々な種類がいる。そのいずれもが、アマチュアゴルファーに支えられているのはまちがいない。ツアーを支えるファンの多くはゴルファーだし(そうでないファンを増やすのも大きな課題だが)、レッスンを受けるのはゴルファーだ。つまり、アマチュアゴルファーが減ってしまっては、プロゴルファーの仕事は成り立たない。
ゴルフ人口が年々減る中、これをストップさせるのは、業界の大切なテーマとなっている。中でも、比率の低い女性ゴルファーを増やすこと。ゴルフ業界15団体からなる日本ゴルフサミット会議でも、2019年、2020年と続けて女性ゴルファーの創造(開拓)をゴルフ活性化への取り組みに上げている。JLPGAもサミット会議の一員だ。
『創造』という上から目線の言葉を使っている時点でどうかとは思う。「神にでもなったつもりか?なんで上からなんだ?」と言う感覚があるからだ。『創造』されるのではなく、自発的に行動してゴルフをするのが当たり前だからだ。業界が、それを促すための方策を考えるのなら「女性にゴルフをしていただく」と言うスタンスが伝わって来なければならない。
話がそれたが、どうしたら女性ゴルファーが増えるのか、と言うテーマのディスカッションは、機会があるごとに行われている。そんなとき驚くのが、ゴルフ歴が長くとも、業界での仕事歴が長くとも、男性ゴルファーの気づかないことがあまりにも多いと言うことだ。
一番わかり易いのがティイングエリア問題。女性に限らず、自分に合ったティを選んでプレーするためにティハウいくつも設置されているのに、赤ティをレディースティと呼ぶ。飛距離が違っても一緒に楽しめるのがゴルフの良さなのに、いいスコアで回った女性に対し「どうせ赤からだろう」と言う言葉をかけることで、自分の小さなプライドを守ろうとする男のなんと多いことだろうか…。そういう人間ほど、距離のあるホールに行くと文句を言う場合が多い。
コンペや、いくつかのグループでプレーする場合、女性にホステス役を押し付けるのが当たり前の風潮もよくない。なぜ、各組に一人、女性が必要なのか。「女性はプレーが遅いから」と言う偏見を言い訳にする男性も少なくないが、そんなことはまったくない。飛ばなくても曲がらない女性がスタスタプレーしている中、飛ばし屋の男性が時間をかけることで、後続の組に迷惑をかけていることも多いからだ。
ゴルフをすることを職場に知られたくない、と言う女性が多いのも、ホステス役のようにあちこちから声をかけられてうんざりするから。これは、若い男性にもあてはまる場合がある。
女性ゴルファーを作るどころか、ゴルフへの参入を阻む理由はまだまだあるが、そのあたりを一番理解し、行動しなくてはならないのは、プロとは言え女性ゴルファーの団体であるJLPGAではないだろうか。
女性ゴルファーの在り方を業界にアピールし、生涯を取り除いていく旗振り役になるのだ。子育てしながらゴルフをするには何が必要か。ツアーで保育所を設け、選手もギャラリーもそこを利用できるようにする。JLPGAが契約したコースでは保育所があり、女性ゴルファーが利用しやすいようにする。
ロングドライブが苦手なら、シャトルバスを最寄駅から走らせる。そのコースに行けば、いつでも女性用のレンタルクラブが揃っていて、打ち比べができる。帰宅後、食事の用意をしなくてもいいように、お持ち帰りメニューが選べる…。できることはいくらでもある。アイデアを出し、それを引っ張って行けばJLPGAのイメージも上がるし、女性ゴルファーのファンも増える。
自分たちでゴルフ場を持てば一番いいが、できないのならどこかと契約すればいい。コース、ベビーシッター会社、レトルト食品会社、バス会社…。様々な企業とのコラボが考えられる。
自分たち女子プロのことだけを考えるのではなく、女性ゴルファー全体のことを考えて行動する。それが回り回って女子プロのためにもなる。そろそろ、そんな考え方が必要ではないだろうか。(文・小川淳子)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

この記事のシリーズトップページへ

ピックアップコンテンツ

飛距離・スコアを上げたい

  • 安楽拓也プロのゴルファータイプ別飛距離アップレッスン アスリートゴルファー編
  • 安楽拓也プロのゴルファータイプ別飛距離アップレッスン アベレージゴルファー編

これからデビュー・初心者向け

  • 安楽拓也プロのゴルファータイプ別飛距離アップレッスン 初心者編
  • 世界のトッププロ達のスイング集

旬ネタ・スゴ技・エンタメなど

  • 話題のクラブを多角的に検証「ギア総研」
  • マーク金井の試打職人

練習場イベント

10月の買取強化倶楽部 あなたのクラブ高く買い取ります

クラブを買う・売る

ゴルフ初心者の方へ