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「スコアが良ければそれでいい」　香妻琴乃が“開き直り”の単独首位発進

＜かねひで美やらびオープン　初日◇8日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6552ヤード・パー72＞
今季苦しんでいた香妻琴乃に復調気配だ。「かねひで美やらびオープン」の初日に5バーディ・ノーボギーの「67」をマーク。この日唯一となるボギーフリーラウンドで5アンダー・単独首位発進を切った。
香妻琴乃、夜に舞う【ドレスフォト】
前週の「山陽新聞レディース」最終日にはステップレコードタイ記録となる9ホール最少ストローク「30」をマーク。その勢いは本物だった。「きょうは一日中アイアンショットが良かった。すべて5m以内にはつけていた。風ももっと吹くと思っていたので想定内」。白い歯をこぼした。
地元・沖縄出身の諸見里しのぶが初めてコースセッティングを担当。初日のアンダーパーが7人という難コースで、前半こそすべてパーオンしたものの、バーディはわずか1つ。ストレスフルなフロントナインとなったが、「11番でいつもの強気のパットを思い出した」と2.5mのバーディパットを沈めると、その後は12、14、16番でスコアを伸ばし、2位に3打差をつけるスタートダッシュを決めた。
完璧主義者ゆえに苦しんでいた。「いままでは『ひとつミスしたら、いいスイングをしないと』と思っていた」。今年のレギュラーツアーでは5試合に出場して、いずれも予選落ちと結果が出ない。しかし、先週の戦いが香妻をいい意味で“開き直らせた”。
「『いいショットをしなくても、スコアが良ければいい』と考えが変わった。前週もいいショットばかりじゃなかったけど、バーディがたくさん獲れた。自分に自信を持って、と言い聞かせながらラウンドしたことで、徐々に自信も戻ってきました」
無観客試合が続き、ファンは香妻のプレーを現地で見ることはできない。だが、「今年はファンの皆さんに会えていませんが、ずっと応援してくれていると思っています。やっと自分らしいプレーができるようになってきたので、いいプレーを続けてみせていきたいです」。残り2日間。“難攻不落”のかねひで喜瀬CCを制圧し、テレビの向こうにいるファンへ完全復活した姿を見せたい。

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