アイドルのようなルックスで“中国国民のスイートハート(国民小甜心)”と呼ばれるセキ・ユウティンは、98年3月生まれの22歳。父・越東さんの仕事の都合で福井県に生まれ、5歳までは日本で過ごした。16年、18歳のときに中国ツアーで初優勝を挙げ、賞金女王に輝く。翌17年から日本ツアーに本格参戦。昨年、日本のプロテストに合格すると、QTで9位となり出場権を獲得した。人気だけでなく実力もつけてきたユウティンのクラブセッティングを見てみよう。
以前からピンのクラブを使用していたのがきっかけで、今年からピンとクラブ契約を結んだ。ドライバー『G410 LST』を使用している。ピンのツアー担当者は「LSTを使用しているのは、前モデルの『G400 LST』を使ってもらっていた流れがあります。ユウティンプロは171cmと長身ということもあり、ボールを高く上げられるので、ロフトも度でも十分弾道の高さは出ていると思います。そして、LSTヘッドで低スピンを実現しているので、飛距離も満足してくれている」と話す。
ピン契約の鈴木愛や比嘉真美子が投入している最新の『G425』は使わないのだろうか。ツアー担当は「試合との兼ね合いを見て、今後テストしていく予定です」と教えてくれた。
■5番アイアンでも、19度のユーティリティでも球を上げられる
女子ツアーではあまり見かけない5番アイアンがバッグに入っている。ほとんどの女子プロは5番アイアンの代わりにUTを入れているからだ。ツアー担当は「ユウティンプロは元々弾道が高い。だから、5番アイアンでもまったく苦にすることなく、ボールを上げられるのです」と説明してくれた。ウッドを見てみると、弾道が高い5番ウッドではなく、19度の3番ユーティリティが入っている。ロフト10度台のユーティリティでもボールを上げられるということだろう。
また、アイアンのバランスがC9と他のクラブに比べて軽いことも特徴的。通常は同じバランスにセットすることが多いが、あえてアイアンを軽くしている理由とは? 「彼女はすべてのクラブが同じような感覚で振れることが大切なので、バランスにはあまりこだわっていません。ウェッジはD1〜D4と重くなっています」(ツアー担当)。バランスの数値にはこだわらず、振った感じを合わせるのは、一般ゴルファーにも参考になりそうだ。
今季は17年以来3年ぶりにレギュラーツアー本格参戦しているユウティン。17年は32試合に出場して予選通過は15試合、賞金ランキングは78位に終わった。しかし、今季はここまで7試合に出場して5試合で予選通過し、賞金ランキングは42位につけている。成長を続けるユウティンから目が離せなくなりそうだ。
【セキ・ユウティンのクラブセッティングと番手別飛距離】
1W:G410 LST 9度 Speeder 569 EVOLUTION6(S) 240y
3W:G410 14.5度 KUROKAGE XD50(S) 210y
3U:G400 19度 ALTA J CB RED(S) 195y
4U:G410 22度 TOUR 173-85(R) 185y
5I:i210 GS85(R) 170y
6I:i210 GS85(R) 160y
7I:i210 GS85(R) 150y
8I:i210 GS85(R) 140y
9I:i210 GS85(R) 130y
PW:i210 GS85(R) 120y
50度:GLIDE FORGED GS85(R) 105y
54度:GLIDE FORGED GS85(R) 95y
58度:GLIDE FORGED GS85(R) 85y
PT:SIGMA2 ANSER
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